2005-03
12
23:52:00
Ray OzzieはMicrosoftをどう変えるか


ITmediaから
Lotus Notesの生みの親、Microsoft CTOに就任へ

Ray Ozzieと言っても知らない人は知らないかも知れません。記事にもあるように80年代にLotus Notes(現在はLotus Notes/Domino)を開発した伝説的なエンジニアです。
彼がNotesを開発するために興したIris Associates(実はLotus NotesはLotus社が作っていた訳ではないのです)はIBM傘下に入ってしまいましたが、現在もNotesその他の開発拠点となっているようです。
Ozzieは恐らくBill JoyやSteve Jobsと並べてもおかしくない、未だに情熱を持ってこの業界で影響力を持ち続けているまさしくGeekのはしりでもあります。
その中でも偉才を発しているいるのがOzzieで、Lotus Notes自身、初期バージョンから十数年立ってもまだその基本コンセプトが変わらずに使い続けられているというのも、その先駆的な洞察力と発想力がなせる技だったのでしょう。例えば、当時は誰もその重要性を見出せなかったRSA Security社の暗号技術を最初に商用製品として組み込んだのもLotus Notesです。
また恐ろしいほど根気のある人物で、Lotus Notesは発想を得てから最初の商用バージョンが世に出るまでに約9年、GrooveもOzzieがLotusを去った97年頃から開発を始めたとすると、発表まで約3年、現在まで約8年がかりのプロダクトということになります(しかも97年当時に既に現在のP2P相当のアイデアを持っていたことになる)。
# 因みにLotus Notesの歴史についてはIBM 関氏の記事が詳しいです。


その彼がMSへJoinしてCTOになるという。
そもそもGrooveからしてMSから出資を受けていたりMS Officeへの親和性を強く図るなどの特徴を持っていたので大いに想像されたことでもありますし、彼はGatesとも近い間柄だったらしい(古くからの戦友といった感じ?)のでさほど驚くニュースではないものの、時代は変わったなぁと思わざるを得ません。
果たしてその彼がMSで何をやろうとしているか、かなり興味しんしんではありますが、今後全く別の新規技術を投入するかどうかはともかく、Grooveはまず間違いなくMSプラットフォームに加えられることでしょう。
P2Pは既に「悪人」としてのレッテルしか貼られなくなってしまった感もありますが、実は「商用製品」としてはまだマーケットで試された経験は持っていません。恐らくはGrooveはその最初の製品ではあるでしょう。
但しこれまでのところ爆発的に成功したということは無く、まだ試用期間中といったところでしょうか。
思うにP2Pはまず洗練されたプラットフォームとして準備されなければならない。そのためにはこれまでのような個別製品としての位置付けではまだその真価は発揮しにくいのだろうとも思います。
そのためにJXTAやMS自身既にP2P SDKを提供しているようですが、いかんせんまだ洗練されていないとも思えます。
であるならば、もしも将来MSがWindows APIとしてP2P機能を標準搭載できたならば?
新たなソフトの導入を必要とせず、エクスプローラに仮想的にP2Pドライブをマウントしてアクセスコントロールによってグループ内共有を行ったり、またオンラインやオフラインを気にすることもなく、極論的にはローカルはディスクレスでも十分なデータ共有がロケーションを気にせずに行えるようになるかも知れません。
またSBM(ソーシャル・ブックマーク)とかも最近人気ですが、自身で登録したブックマークが自動的にコンテンツ内容やTagから解析されて関連する他のクライアントのブックマークとマージされ、関連しそうだったりより最適解なブックマークが増えてる、とかも面白そうですね(セキュリティ的に何らかの方法で担保されている前提ですけど)。
それにこうした仮想空間を活用できるならば、そもそもソフトウェアのインストールや利用などといった作業は、今の概念とは全く別のものになるかも知れません。
WinFSなんて目じゃないぜ!という気もするんですが、どうでしょう。
# 但し、願わくばOpenなプラットフォームで提供してくれますように、とも思いますが。
Ozzieは(確か)現在50歳台。まだまだこれからもばりばり現役を続けられることでしょう。
その残りの人生でまたどんな夢を見せてくれるか。
皮肉なこの組み合わせにわくわくしているのは僕だけでもないと思うのです。

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