仮想環境ではもう触ってはいるんだけど、そろそろWindows8に乗り換えるかどうかは結構迷いどころ。僕はWindowsは開発機兼テスト機なので割と慎重にならざるを得ません。
また同時に今もっとも悩んでいるのは「32bit版のままで行くか、あるいは64bit版に乗り換えるか」です。
もちろん利用できるメモリ量などを考えれば64bit版の方が有利なのですが、実は開発で用いているVisual Studioには32bit版しか無かったのです。と言っても64bitOSでもWOW64環境で動くことは保証されていますし、32bitOSと同じく64bitOS上のVisual Studioでも32bit/64bitアプリ共に問題無くコンパイル可能です。
ただそれでもやはり「ユーザーが最も利用している、これから利用するであろう環境で」開発することは重要と考えています。
そこで「現時点で32bitOSと64bitOSそれぞれのシェアを調べてみよう」と思い立ちました。
本当はGoogle Analyticsあたりで32bit/64bitシェアとか調べられると良かったのですがそういうデータが見つけられませんでした。またGoogle Analyticsの場合はあくまで「Webサイトにアクセスした人たちのシェア」であって、アプリを利用してくれているユーザーでのデータではありません。
そこで、拙作ニコニコPodderで「32bit版と64bit版がそれぞれどれだけダウンロードされたか」過去1年のデータを比較してみました。
無論厳密な比較データとはなり得ません。しかし利用者は「自分の利用しているOSの種類に応じてダウンロードしているはず」なので、かなり実態に即したデータではあろうとも思います。
以下がその結果です。
2011-10 | 2011-11 | 2011-12 | 2012-1 | 2012-2 | 2012-3 | 2012-4 | 2012-5 | 2012-6 | 2012-7 | 2012-8 | 2012-9 | |
32bit | 72.3% | 69.7% | 68.0% | 65.2% | 64.3% | 62.9% | 63.9% | 64.2% | 60.0% | 60.9% | 57.4% | 54.1% |
64bit | 27.7% | 30.3% | 32.0% | 34.8% | 35.7% | 37.1% | 36.1% | 35.8% | 40.0% | 39.1% | 42.6% | 45.9% |
今月はまだ終わっていないので、期間は2011年10月から2012年9月までです。
ご覧の通り、1年前には3割にも満たないシェアでしたが2012年9月には約45%にまで急上昇しています。理由は分かりませんが2012年7月を境に勢いが更に付いたようにも見えますね。
また実は今月は本日時点ではとうとう64bit版のダウンロード数(率)が32bit版を超えてます。
最終的にはどうなるかは分かりませんが、恐らくは年内には完全に64bit版の方が逆転しているのでは無いでしょうか。
Windowsの64bit版シェアについては、実は2010年には既に「Windows7ではほぼ半数が64bit版だ」という話があった、またSONY VAIOシリーズ含めてWindows7では多くのメーカーを64bit版をデフォルトでは提供してきていますので、ここにきてようやくXPやVistaなどと比較してWindows全体でも32bit版を超えてきた、ということではないでしょうか。
XP/Vistaのシェアも徐々には減っているとは思いますが、Windows7での64bitシェアはかなり高そうですね。
ただ開発者視点では、例えば直近のニコニコPodderでもWin APIで64bitOSでは対応していないものがあり変則的なワークアラウンドで対応するなど、まだ不安な部分もあります。
とは言え一般的な利用の範疇では、もう64bit版に乗り換えても特に問題は無いのでしょうね。
僕自身が64bitへ移行するか、はたまたそもそもWindows8へすぐに乗り換えるかはもうしばらく考えてからにします。