月別アーカイブ: 2006年8月

2006-08
29
00:29:00
オーマイニュースはプラットフォームを間違ったんじゃないか?


「匿名の掲示板で好きなことを書くだけが日本のネット文化ではないことを見せたい」
2chはどちらかというと、ネガティブ情報の方が多い。人間の負の部分のはけ口だから、ゴミ貯めとしてあっても仕方ない。オーマイニュースはゴミ貯めでは困る。
編集部員が一記者として意見を表明することはあるが、編集部が意見を表明したり、特定の意見を排除したりすることはない。
全く知らないわけではない。1999年から4年間、「ほぼ日刊イトイ新聞」で毎日記事を書き続けていた。その頃から、ある程度はインターネットに関する知識はある。ただ、最近の日本における複雑なIT事情については、詳しくないというのが正直なところ。そこは、勉強していく。”
(鳥越俊太郎編集長)
ということなのなら、オーマイニュースはmixiのコミュあたりから始めればよかったのではないか。
何と言ってもタダで使えるし周りは実名(多分)だらけだし。右から左からのマイミク(記者)も一杯来るだろうに。
唯一、編集部という便利な隠れ家だけは無さそうだけど・・。

2006-08
26
01:32:00
MX TVが選んだ道


TOKYO MXが番組Blog TVをYouTubeで無料配信するというニュースが流れていました。
国内では初なんでしょうが、海外では番組どころか現在放送中の内容をストリームで全てだらだら流していることもある(CMもそのまま流れてたり)ので、実はそれほどびっくりすることでもないです。
ニュース自体ではこうした初の試みの部分とかクリエイティブ・コモンズとして配信されることに注目されていましたが、僕が面白いと思ったのは、YouTubeに対してあくまで一ユーザーとして投稿するに過ぎない、という点です。
TOKYO MXが自社番組をYouTubeで配信,1ユーザーとして投稿
つまり別にYouTubeに対して提携の申し入れをしたわけでもなく、「勝手に」使っているだけなんですね。
これはある意味重大な発想の転換といえるかも知れません。
例えばYouTube似のサービスを狙ったフジテレビは自前で「ワッチミー!TV」というサイトを開設しました。つまり自前でインフラからサービスから用意することを選択したわけですが、MXは既にあるインフラを生かしてただ利用することを選択したのです。
つまり、どちらも志向としては流行のCGMだとか動画サービスでありつつも、いわゆるSaas(Software As A Service)的なアプローチと従来的なソフト提供の発想に分かれた、とも言えるでしょう。
もちろん両社の狙いは全く別物なので方法論も当然にして分かれたと言えるとも思いますが、一方でこれからのネットサービスの抜本的で極端な二つの方向性を示したとも言えるんじゃないでしょうか。
ネットサービスを提供する、ということを考えた場合に、自前で設備投資を行いデータやストレージを管理するような従来型の方向と共に、そうした既存のWEBサービスを如何に流用して新たな付加価値を付けていくかを想定する側です。
この両者は「持てるもの」と「持てない(持たない)もの」とも言えるし、「パーツを提供するもの」と「パーツを組み上げて完成品を提供するもの」であるかも知れない。または「サービサー」と「サービスそのもの」かも知れません。
どちらが主導権を握るかではなくて、例えば必ずしもデータを持つものが強いとも限らないでしょう。
WEBサービスが今後より多様化と詳細化していけば、より複雑なマッシュアップから、それこそ元のサービスからも想像もされなかったサービスが生み出される可能性があります。
認証、決済、ストレージ、デスクトップ、ワークフロー、IMなどなど。既に生まれてきているこれらのサービスはまだ全てがWEBサービス化されているとは思わないし、こなれているとも言えないでしょう。しかし近い将来より洗練化された後には、現在ネットサービスとひとくくりにされている業界もより細分化と分業化、そして垂直化されていくように思います。
Saasの行く末は、実は「持つことを捨てた」先にあるかも知れません。

2006-08
24
22:50:00
「スポンサー付きブログは何が問題なのか?」の記事を読んで


FPNに先日上げられた表題記事。
僕の言葉だと「偽口コミ記事」なんですが、このような大手サイトでこの問題が取り上げられたのは初めてじゃないかな。
スポンサー付きブログは何が問題なのか?
なるほど。金銭だけでなく、物品を提供してもらうモニター・ブログなるものもあるんですね。また広告であることを読者に公表しない「ステルス・マーケティング」なる言葉があり、アメリカでは既に問題化していると。
紹介されているCampusPark(ナレッジパーク)のポリシーはブロゴスフィアの特質を確実に見切れていると思います。
女子大生セグメントではステルスマーケは無意味

① 商品提供を受けているということをきちんとユーザーに伝えます。 ② その上で使用していること、使用感などをユーザーに正確に報告していきます。 ③ 無理に褒めたりすることなく、モニター日誌的な内容にします。 控えめな内容でもウソがないのは重要です。またモデルたちが不満なく使い続けてくれているということで安心感と信頼感を与えることができます。④ 逆にモデルが気に入らなかった際にはすぐに使用を打ち切る。実はこの④がとても重要で、これを徹底するかどうかで評判が大きく変わってきます。当社でもクライアント社の商品をお預かりして、ブログに掲載する際、この4点をご協力いただくようお伝えしております

素晴らしい!
このような原則は女子大生セグメントに限らない話なわけで、現在においても将来においても「(潜在)顧客に嘘をつかない」などというのは、企業論理としては然るべき選択でしょう。
press@blogブログルポのようなステルス・マーケティング会社が旗振り役を務めているのもどうかとも思いますが、それと同時にこのような行為に何の罪悪感も問題意識も持たない広告主も全くの同罪です。
広告主も最近ではNTTドコモビクターエンタテインメントBUFFALOなど名前も通った比較的大企業も登場するようになっています(前に記事にしたSixApartなんてのもありましたね)。
「客に嘘をついている」認識がそもそも無いのか、それともばれる訳が無いととぼけているのか。
本当のところは分かりませんが、アメリカと同じく日本でもこのような偽口コミ記事やステルス・マーケティングへの理解は徐々に浸透していくかと思います。
そうなった時に、今広告を次々打っているこれら企業はどのような衆目にさらされることになるのでしょうね。ならば、今現在どのような企業からの広告が入っているのか知っておくことは将来の企業選別のためにも重要なことかも知れません。
彼らにその自覚があるのかないのかは分かりませんが・・。
果たして潜在・顕在問わず顧客とどのような姿勢で向き合っていけるのか、その真価が今問われています。
そしてこの意識こそが現代における「マーケティング2.0」に繋がっているんじゃないかと思うのです。
参考:
換金可能な口コミとは?
はてなとGREEが「口コミ広告」だって
SixApartまでもが魔の手に落ちた
P.S.
ところで、こうした企業に騙されないために、敢えてpress@blogに登録してみるのも一つの手です。
使い捨てメールアドレスがあれば簡単に登録して、新規広告依頼を見ることができます。
どんな企業が騙し広告を打とうとしているのか、分かって面白いですよ。
P.S. その2
press@blogの最近の依頼例ですが、

【今回は新しい審査方法を導入します!】
・1,000円/1ブログ もしくは 50円/1ブログ(先着500名様+抽選500名様)
先着枠、抽選枠に関わらず魅力的な記事だと弊社が判断させて頂いた100名様には1,000円を、それ以外の900名様には50円をお支払いたします。
*大変申し訳御座いませんが現時点において、弊社が魅力的な記事と判断する判断基準は公開しておりません。

先着順とかじゃなくて、尻尾の振り方を広告主が気に入った記事にだけ支払うようにするみたいですよ。
ようやく本性が出てきたのかな?(笑)

2006-08
19
01:41:00
ln2gc R0.2


ln2gcのR0.2です。
情報頂きましたので、終日予約はR5でのみ可能にしてみました(そのつもり)。
逆にR5以外では終日予約にならないと思いますが、普通の予約はこれで可能になったのではないかと推測します。
でも手元にはR5しかないもので、テストできてません。ごめんなさい。
ダウンロード: ln2gc R0.2
* 解凍して適当なフォルダに入れてln2gc.exeを実行して下さい。

2006-08
18
01:23:00
ソフトウェアでのロードバランシングは本当に使えるか


最近ソフトウェアによるロードバランジングネタがちょっとアツい。
元々は
チープなDNSラウンドロビンは高価なロードバランサの座を奪い返せるか
って記事が出て(これはこれで目から鱗だったのだけど)
そんなわきゃない>DNS RRはロードバランサの座を奪い返せるか
という突っ込みを経て
ロードバランサの運用.DSRって知ってますか?
DNSラウンドロビンとmod_proxy_balancerによるWebサイトの負荷分散(案)
という発展を見せてます。
リアルの仕事でもロードバランサーは頻繁に使うのだけどこれまではBIG-IPなどのハードウェアで対処してます。
つまり「リッチ・エンジニアリング」だったのだけど、ソフトウェアで手軽に担保できるのならそれに越したことはない!
実はずっと以前にソフトで対応できないか調べて挫折した経緯があり、果たしてこの2006年現在で、ソフトウェアによるロードバランシングが使えるレベルなのかどうか、ちょっと考えてみる。
因みに何一つ実際には試してませんので、そのつもりで。

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