先日Blog記事に書いたとたんのauからのE30HT(HTC Touch Proベース機)の発表でしたが、これまで出てきた情報では散々の評価のようですね。
こちらでaviさんが綺麗にまとめてらっしゃいますが、
結局 au の TouchDiamond は…
とにかくGSMに対応してなくて専用のICだし、Cメールは受信だけとか、販売ルートは法人だとか。
企画が一昔前みたいですね。
「日本人にはスマートフォンがわからないから、迷う余地がないようにカスタマイズしてあげないと」なんて要らない意図が見え隠れするようです(^ ^;
iPhone不振は「想定内」/「スマートフォンよりケータイの方が使いやすい」とのことですが、この辺の台詞から結局マーケットを完全に一人勝ちにしてしまうような大砲商品しか見ていないんだろうなぁ、というのを何となく感じてしまいます。
実はiPhoneもSBで見ればトップの売れ行きな訳で、第3位キャリアとしては十分評価はされるはず。もともとパイが限られるんですからね。
でも多分これはマスコミも含めてなんだけど、マーケットを巻き込んで世の中を変えるようなムーブメントを期待するんでしょうね。iPhoneもそういう宣伝をされてしまったから20万台売れても「不振」な訳です。
でももうそういう時代でもないのでは?
僕はもう既にニッチマーケットが群雄割拠したがっている(したいんだけどまだできていない)のが今の携帯市場だと思っています。
タイ辺りでふらふら携帯屋さんを見回っていても、あるいはcnetの山根さんの記事を読んでも思ったんですが、本来携帯市場というのは個人個人でかなり異なるニーズがいっぱい集まっているんじゃないかと思います。
黎明期こそキャリアが旗を振って機能を提供して携帯市場や携帯というイメージを作っていくのはありと思いますが、ここまで成熟してしまえば一つのキャリアが全てをコントロールして特定機能を集中して提供していくなんてのはもはや意味が無いし無理です。
携帯不況だとか頭打ちなんて言われてますが、結局ユーザーが欲しいと思う、あるいは必要と感じない機能は取り払われて必要なことだけが行える、そんな様々な個々のニーズに現行商品のバリエーションでは追いつけていないだけなのではと思うのです。
タイでもどこでも、僕ら日本人からするとNOKIAとかサムソンとか有名メーカーばかり売っているような気もしますがそんなこともなく、山根さんのレポートにもあるように現地の人たちは有名無名メーカー問わずあるいは高いも安いもひっくるめて様々な機種を使っています。中小含めて様々なメーカーの参入があるから様々なニーズも掘り起こされるし、ニーズにも応え続けられているんではないでしょうか。
翻って、日本のようにこれだけ選択肢も少なくキャリアに押しつけられた種類の少ない機種しか使えない国も珍しいでしょう。
そんなところから先の発言の裏を想像するに
→キャリアだけで主導しようとするから当然バリエーションにも限界が出る
→効率的にするには少数先鋭の機種にリソースを投入したい
→だからどかんとマーケットを巻き取れるような大砲機種にどうしても賭けたくなる
→よってTouch Proのような汎用的な機種もできるだけ効率的になるように日本向けにカスタマイズして他機種と比べてもブレが少ないような「ガラパゴス化」せざるを得ない
→どうなるか分からないコンシューマ向けよりは販売チャネルで売れ込める企業向けとした方がリスクが小さい(ような気がする)
→本当はどんどん機種やセグメントが増えるのは面倒なだけ
。。こんなところではないでしょうか。
結局はここまでキャリアという旗艦を中心にした護送船団方式が行き詰まりを迎えているだけのような気が。
もちろんマーケットが一気に潰れることもないかも知れませんが、逆にそうしたニーズに何も気付かず今のやり方を続けていってずるずると衰退していく・・なんてのもぞっとします。
だからと言って海外キャリアが参入できる余地がある訳でもなくて、「黒船」が来ることも無ければキャリアは安泰だと思っているのかも知れません。
でも、もし、どこかのキャリアが思いきってマーケットをオープンにしてしまったら・・どうなるんでしょう。今までの常識にも捕らわれないような機種が今の数倍も出回るようなキャリアが突如出現したら・・?
ここに早く気付いたもの勝ちだと、一番早く気付いてくれるキャリアはどこかに現れるでしょうか。
「時事ネタ」カテゴリーアーカイブ
2008-08
06
00:27:00
ATOK for Windows Mobileが発売
ようやく出てくれましたね。みんな待ち望んでいたのでは。
イーモバイルS11HT、ウィルコム ZERO3など有名どころは最初から対応。
WM5とWM6のClassic、Professional、WM6.1 Classicに対応とのことなので、Universalも大丈夫かな。
但しStandardは未対応と言うことで、10キー入力はサポートしないんでしょうね。この点は残念。
価格も発表されていて、Just MyShopならパッケージ版が5,565円、ダウンロード版は5040円。AAA優待版はダウンロード版なら3465円!
実は現行のATOK for Pocket PCはダウンロード版でも4515円なので、安いです。
AAA優待版はジャスト製品を持っていてユーザー登録していればOKですので、Windows版など持っている人はぜひ。
海外携帯好きには必須のソフトになることでしょう。とりあえず買っとけって感じです。
とりあえずATOK for Pocket PCを恐る恐る使っていた時のホワイトアウト→ハードリセットの恐怖から逃れられるのはいいですね。
あとはiPhone版だけだなー (^ ^;
発売は9/30から。予約は9/17からだそうです。
2008-08
05
23:38:00
Google Mapのストリートビューは懐かしい場所を探すのも楽しい
今日から日本でも利用できるようになったGoogle Mapのストリートビューですが、期待していた以上にきめ細かな対応で素晴らしいですね。
車が通れるところはとにかく撮られているようで、うちの家の近所も軒並み撮られてました。部屋の外観はもちろん、近所で借りている駐車場に止まっていたバイクまで撮られてたのは笑った。
かなり細い道も撮れてるので海外みたいに大型のワゴンなんかではないですね。1500ccクラスの車じゃないかな。
当然ここも通るだろ、って道がところどころ途切れているのはルートによってどこを通ったか忘れたってことなのかな。ご愛敬ですね。
近くの町並みの様子からは恐らく去年末から今年頭の冬の時期に撮られていたように思います。もちろん街によって時期は異なるでしょうが、千葉あたりだと雪が積もってたりしてますね。と言うことはおよそ一年ぐらいに渡って収集していたんじゃないでしょうか。
もう皆さんされているように自分の家の近所やよく通る道を眺めるのも楽しいんですが、僕のお薦めは、昔住んでいた街など、最近ご無沙汰な懐かしい場所を眺めること。
もう引っ越してしまった街なんて平気で10年ぐらい訪れないと思うんですが、Google Mapで懐かしい場所を眺めて思い出に浸る、というのもいいですよ。
懐かしいだけじゃなくて大きく様変わりしてたりして、いろいろ面白い発見もあります。
あるいは逆に引っ越しを考えている場所をぐりぐり眺める、なんてのもありかな。
空も綺麗。天気も考慮されたんでしょうね
2006-09
20
01:43:00
最近YouTubeの調子が悪いよね
再生しても、すぐぶつぶつ切れまくってるし。
再生状態の時より無音状態の方が長いときたもんだ。
そんなこんなでもう一週間ほど、全然改善される気配も無い。
こんなこと、これまで一度も無かったのに。
とうとうキャッシュフローが尽きてきたのか・・?とかどうでもいいことで不安なことこの上無い。
で、例によってAlexaでトラフィックを見てみる。
・・ぶっちぎり。
mixiを三ヶ月でページビューで抜き差ってまだ伸びている。さもありなん。
mixiもそれなりのサーバ群でかなりきついことやっていると聞いたことがあるけど、その比でもないらしい。
でまた一段と伸び方が急になりつつあるのが分かる。
最近いろいろなデューデリ話をちらほら聞くんですが、YouTubeを日本に持ってこようというのがいたら漢。
これはそうは真似できないなぁ。しかもこの一年弱でmixiやyahooにも匹敵するようなどんな増強をしてきたのやら。
という中においては、これぐらいのぶちぶちは可愛いものでしかなかったりするのかなぁ。
僕はほんの15秒のCMを見たいだけなんだけどなぁ。。。
2006-09
05
00:05:00
タイムシフト権という考え方はどうか
ここ数ヶ月YouTube絡みで著作権界隈が姦しい。
そもそもここまでYouTubeが言葉の壁を越えて、特に日本人にここまで広く受け入れられるようになるとは、去年の今頃は誰も想像していなかったはずだ。
元々はインターネットというプラットフォームでは原罪のようにつきまとうはずの問題だと思うのだけど、非常に現実的に具体的にYouTubeが突きつけてきた感があって、結果的にとても面白い問題提起になっているように思う。
ここしばらくでYouTubeで話題になって、かつテレビ局などからの削除依頼で削除されたコンテンツは非常に特徴的だ。
例えば、スプーの絵描き歌、または極楽とんぼ加藤のワイドショーでの懺悔や亀田父のやはりワイドショーでの論争など、どれも「その時見てみたかった」「知っていれば見たのに」という声が聞こえてきそうな内容ばかりに思う。
これらと、例えば映画や番組をP2Pなどで丸々アップロードする行為では何やら本質的に大きく違うのではないか?と感じている。
後者はまさしく堂々たる著作権の侵害行為で誰も何も文句はあるまい。
しかし前者の場合は、多少事情も異なるだろう。
まずこれらの動画は僕たちが「その時間にテレビの前にいたならば」何ら問題なく見れた番組のはずだ。または「全時間全チャンネルを録画できていたならば」何度も気が済むまで繰り返し視聴できたはずの番組でもある(個人的な録画行為自体は法的には何の問題も無い)。
ところがもちろんそんなタイミングでたまたま視聴できる人ばかりではないし、全時間全チャンネルを録画し続ける人もまたいない。
けれどだからと言って著作権を盾にそのチャンスを取り上げられ、しかも二度と見ることもできない(ワイドショーの再放送など聞いたこともない)というのは一体どういうことだろうか。
我々は実は明確な権利を有しているのではないだろうか?
そこで「タイムシフト権」という考え方である。
テレビ番組などのように一般視聴者へ配信されるのが望まれたコンテンツならば、それをどのような時間やシチュエーションで視聴するかは視聴者自身の権利によって規定されるべきである、という考え方はどうだろうか。
まず第一に、何度か指摘されているようだけど、そもそも著作権問題は著作者における問題(それを問題とするかどうかという問題)であって、ある意味第三者である視聴者がそれをどうこう言っても始まらない。完全に蚊帳の外の議論にしかならないからだ。それがそれまで幾度と無く議論に上がってはまとまり無く流れていってしまった原因のように思う。
しかし、そこを「受益者」としての権利の問題と考えたらどうだろうか。コンテンツを介して視聴者も権利者としての議論に出来れば、「新しい時代に即した著作権の整備が必要」でいつも止まってしまう議論もより具体的に深められないか。
第二に、今日著作権はまさしく権利の化け物であると思う。
著作権の前に対抗しうる権利など無いに等しく(唯一引用が対抗しうるぐらいか。そいう論もありましたね)、著作権が持ち出されればそれ以上の議論は存在せず「著作者のおっしゃる通り」としないと世間からは後ろ指を指される感も非常にある。
権利対権利という構図はこうした閉塞感に風穴を開けられるかも知れない。
細かい突っ込みどころも幾つか気付いているのだけど、今日のところはこれで提案してみたい。
「タイムシフト権」、いかがなものだろうか。