各所で話題になっていますが、最初聞いた時は以前話があったfmt=18の続きかぁぐらいだったんですが、実際に見るとかなり印象が変わります。
とにかく見ていない人は一度見てみるべき。
上記のfmt=22版 http://jp.youtube.com/watch?v=JXyZQ_O0Agg&fmt=22
とにかくうちの22インチディスプレイで全画面にしてみてもブロックノイズが全く乗っていないのには驚きです。
fmt=22版のファイルをキャッシュから発掘してスペックをMediaInfoで見てみると、
– コーデック : H.264
– コーデック/Info : H.264 (3GPP)
– 再生時間 : 1分 23秒
– ビットレート : 1996 Kbps
– 幅 : 1280 ピクセル
– 高さ : 720 ピクセル
– 解像度 : 16/9
– フレームレート : 30.000 fps
– ビット/(ピクセル*フレーム) : 0.071
– StreamSize : 19.9 MiB
ということでいわゆるHD画質(720p)にはフレームレートが足りないみたいではあるけれど。
ただ音質も上記だと248Kbps取れていたりと、少なくともDVD以上の画質がオンラインで得られるんですからいい時代になったものです。
一時期は低画質の代名詞みたいに言われていたYouTubeの変貌に驚く声があるみたいですが、多分驚くには当たらず、彼らには計算通りだったのではないかと思います。
一つにはそもそもあの低画質はFlashが提供するコーデックが当初H.263しかなくやむを得ない選択肢だったこと。但しスタート当初の設備では妥当なサイズでもあったことでしょう。
もう一つは以前聞いた話では(ソース無くした。。ごめん)YouTubeはサイト開設以来投稿された全てのオリジナルソースを保持しているそうです。
つまりH.263だろうとH.264だろうと提供する画質に変換してしまってもオリジナルは別に保管されているようなのです。
なのでiPhoneにサービス提供する際にもすぐH.264(fmt=18ですね)画質でサービススタートできたようです。
低画質の代名詞みたいにされていたのは悔しかったと思いますが、先を見据えた戦略が花開いたよい例と言えるかも知れません。
「YouTube」タグアーカイブ
2006-09
24
01:07:00
Opera9.02リリース 動画サイト対応はまだ今一つ?
Opera9.02がリリースされました。さっそくチェック。
メインはOpenSSLのRSA偽造問題対応などのSecuriry FIXぽいですが、他にもYouTubeなどの動画サイト対応も少し進んでいるようです。
OperaWatchによればYouTubeコンテンツのObjectタグで貼り付けた際の動作が改善されているとの事で、試してみると確かに9.01では動作しなかったのが正常に動くようになっていました。
例えばはてブの注目動画も9.02でちゃんと動きます。
ついでにYouTubeサイトで直接動作させた場合にも、以前は出てこなかったダウンロード進捗を示すバーがちゃんと表示されるようになりましたね。
やっと何とかIE並みになってきたかな。
でもまだタブを他タブに移すと再生が止まったりする・・。パラレルには動かないんですよね。これは以前からある現象で、一度直ったような気がしたんだけど、気のせいみたいでした。
JavScriptあたりの仕様も含めてOperaの根本的な問題なのかも。
また、全画面表示してもやはりまだちゃんと動かないです。
その他Operaでまだ不満なのは、DivX Stage6でWeb Playerがまともに動作しない点。
9.01までだとPlayerがロードされてスタートボタンを押しても何も起こらなかったのが、
9.02では何故か画面が二つに増えて再生ボタンを押すと最初の1秒程度を延々繰り返すところまでは「進歩」しましたが・・。うーん。
ということでまだ主に動画系サイトのためだけにIEを共用したりしています。
もう一歩なんですけどね。
今後に期待!
2006-09
20
01:43:00
最近YouTubeの調子が悪いよね
再生しても、すぐぶつぶつ切れまくってるし。
再生状態の時より無音状態の方が長いときたもんだ。
そんなこんなでもう一週間ほど、全然改善される気配も無い。
こんなこと、これまで一度も無かったのに。
とうとうキャッシュフローが尽きてきたのか・・?とかどうでもいいことで不安なことこの上無い。
で、例によってAlexaでトラフィックを見てみる。
・・ぶっちぎり。
mixiを三ヶ月でページビューで抜き差ってまだ伸びている。さもありなん。
mixiもそれなりのサーバ群でかなりきついことやっていると聞いたことがあるけど、その比でもないらしい。
でまた一段と伸び方が急になりつつあるのが分かる。
最近いろいろなデューデリ話をちらほら聞くんですが、YouTubeを日本に持ってこようというのがいたら漢。
これはそうは真似できないなぁ。しかもこの一年弱でmixiやyahooにも匹敵するようなどんな増強をしてきたのやら。
という中においては、これぐらいのぶちぶちは可愛いものでしかなかったりするのかなぁ。
僕はほんの15秒のCMを見たいだけなんだけどなぁ。。。
2006-09
05
00:05:00
タイムシフト権という考え方はどうか
ここ数ヶ月YouTube絡みで著作権界隈が姦しい。
そもそもここまでYouTubeが言葉の壁を越えて、特に日本人にここまで広く受け入れられるようになるとは、去年の今頃は誰も想像していなかったはずだ。
元々はインターネットというプラットフォームでは原罪のようにつきまとうはずの問題だと思うのだけど、非常に現実的に具体的にYouTubeが突きつけてきた感があって、結果的にとても面白い問題提起になっているように思う。
ここしばらくでYouTubeで話題になって、かつテレビ局などからの削除依頼で削除されたコンテンツは非常に特徴的だ。
例えば、スプーの絵描き歌、または極楽とんぼ加藤のワイドショーでの懺悔や亀田父のやはりワイドショーでの論争など、どれも「その時見てみたかった」「知っていれば見たのに」という声が聞こえてきそうな内容ばかりに思う。
これらと、例えば映画や番組をP2Pなどで丸々アップロードする行為では何やら本質的に大きく違うのではないか?と感じている。
後者はまさしく堂々たる著作権の侵害行為で誰も何も文句はあるまい。
しかし前者の場合は、多少事情も異なるだろう。
まずこれらの動画は僕たちが「その時間にテレビの前にいたならば」何ら問題なく見れた番組のはずだ。または「全時間全チャンネルを録画できていたならば」何度も気が済むまで繰り返し視聴できたはずの番組でもある(個人的な録画行為自体は法的には何の問題も無い)。
ところがもちろんそんなタイミングでたまたま視聴できる人ばかりではないし、全時間全チャンネルを録画し続ける人もまたいない。
けれどだからと言って著作権を盾にそのチャンスを取り上げられ、しかも二度と見ることもできない(ワイドショーの再放送など聞いたこともない)というのは一体どういうことだろうか。
我々は実は明確な権利を有しているのではないだろうか?
そこで「タイムシフト権」という考え方である。
テレビ番組などのように一般視聴者へ配信されるのが望まれたコンテンツならば、それをどのような時間やシチュエーションで視聴するかは視聴者自身の権利によって規定されるべきである、という考え方はどうだろうか。
まず第一に、何度か指摘されているようだけど、そもそも著作権問題は著作者における問題(それを問題とするかどうかという問題)であって、ある意味第三者である視聴者がそれをどうこう言っても始まらない。完全に蚊帳の外の議論にしかならないからだ。それがそれまで幾度と無く議論に上がってはまとまり無く流れていってしまった原因のように思う。
しかし、そこを「受益者」としての権利の問題と考えたらどうだろうか。コンテンツを介して視聴者も権利者としての議論に出来れば、「新しい時代に即した著作権の整備が必要」でいつも止まってしまう議論もより具体的に深められないか。
第二に、今日著作権はまさしく権利の化け物であると思う。
著作権の前に対抗しうる権利など無いに等しく(唯一引用が対抗しうるぐらいか。そいう論もありましたね)、著作権が持ち出されればそれ以上の議論は存在せず「著作者のおっしゃる通り」としないと世間からは後ろ指を指される感も非常にある。
権利対権利という構図はこうした閉塞感に風穴を開けられるかも知れない。
細かい突っ込みどころも幾つか気付いているのだけど、今日のところはこれで提案してみたい。
「タイムシフト権」、いかがなものだろうか。
2006-08
26
01:32:00
MX TVが選んだ道
TOKYO MXが番組Blog TVをYouTubeで無料配信するというニュースが流れていました。
国内では初なんでしょうが、海外では番組どころか現在放送中の内容をストリームで全てだらだら流していることもある(CMもそのまま流れてたり)ので、実はそれほどびっくりすることでもないです。
ニュース自体ではこうした初の試みの部分とかクリエイティブ・コモンズとして配信されることに注目されていましたが、僕が面白いと思ったのは、YouTubeに対してあくまで一ユーザーとして投稿するに過ぎない、という点です。
TOKYO MXが自社番組をYouTubeで配信,1ユーザーとして投稿
つまり別にYouTubeに対して提携の申し入れをしたわけでもなく、「勝手に」使っているだけなんですね。
これはある意味重大な発想の転換といえるかも知れません。
例えばYouTube似のサービスを狙ったフジテレビは自前で「ワッチミー!TV」というサイトを開設しました。つまり自前でインフラからサービスから用意することを選択したわけですが、MXは既にあるインフラを生かしてただ利用することを選択したのです。
つまり、どちらも志向としては流行のCGMだとか動画サービスでありつつも、いわゆるSaas(Software As A Service)的なアプローチと従来的なソフト提供の発想に分かれた、とも言えるでしょう。
もちろん両社の狙いは全く別物なので方法論も当然にして分かれたと言えるとも思いますが、一方でこれからのネットサービスの抜本的で極端な二つの方向性を示したとも言えるんじゃないでしょうか。
ネットサービスを提供する、ということを考えた場合に、自前で設備投資を行いデータやストレージを管理するような従来型の方向と共に、そうした既存のWEBサービスを如何に流用して新たな付加価値を付けていくかを想定する側です。
この両者は「持てるもの」と「持てない(持たない)もの」とも言えるし、「パーツを提供するもの」と「パーツを組み上げて完成品を提供するもの」であるかも知れない。または「サービサー」と「サービスそのもの」かも知れません。
どちらが主導権を握るかではなくて、例えば必ずしもデータを持つものが強いとも限らないでしょう。
WEBサービスが今後より多様化と詳細化していけば、より複雑なマッシュアップから、それこそ元のサービスからも想像もされなかったサービスが生み出される可能性があります。
認証、決済、ストレージ、デスクトップ、ワークフロー、IMなどなど。既に生まれてきているこれらのサービスはまだ全てがWEBサービス化されているとは思わないし、こなれているとも言えないでしょう。しかし近い将来より洗練化された後には、現在ネットサービスとひとくくりにされている業界もより細分化と分業化、そして垂直化されていくように思います。
Saasの行く末は、実は「持つことを捨てた」先にあるかも知れません。