「技術ネタ」カテゴリーアーカイブ

2009-12
05
00:43:47
Google日本語入力から結局ATOKに戻すことにした


理由は果たして何が正しい日本語で正しくないのか、判断できないから。
こちらのブログでも指摘されていることなのだけど、例えば「年俸(ねんう)」というのは実は誤読だ。同様に「年棒」も間違い。正しくは「年俸(ねんう)」である。
ATOKであれば正しい「年俸」以外の選択肢は出てこない。「ねんぼう」で変換しようとすると「年俸の誤読」としっかり指摘される。

Googleの発想は恐らく(少なくとも建前上は)「テクノロジーは悪ではない」といういつもの考えに尽きるのだろう。つまり検索エンジンにせよ今回の日本語入力にせよ、膨大なデータから純粋に機械的に集積したものであって、それ自体に悪かどうかなどの視点は含んでいない、ということだ。たとえそれがますますGoogleへの依存を高めるにせよ。
すなわちwisdom of crouws(群衆の叡智)を第一とする考え方である。
けれど、果たして大衆の意見が常に100%正しいだろうか。特に何か一定の答えが厳然として存在する場合には尚更だ。
人間は誤読もするし勘違いもする。それらを何ら一定の判断を課さずに集計するだけでは本当に正しい事実(=真実)には近づかないだろう。
今回の日本語入力はまだ失敗作だと思うのだけど、集合知をいかに活用するべきかのよいテストケースにはなっていると思う。集合知はまだまだ活用するにはその加工が問題になりやすいと思うのだが、そこを超えるブレイクスルーが見つかるきっかけにはなるかも知れない。

ということで、要するにビジネス文書や普段の文書でも恥ずかしい間違いをしたくないので、言語能力を無くした現代人としてはIMEには頼れるナビゲーターであって欲しいというのが理由になるだろうか。

とは言え、少し使うだけでもその語彙の網羅性は確かに強力で、それだけでやられてしまうのもよく分かる。
ならば、もし本当にGoogleが「これでお金を儲ける意図はなくて、純粋に集合知を持って世の人々に貢献したい」とか思うのであれば、ATOKのプラグインとして提供すればいいではないか?
IMEとしての性能ではまだまだATOKの方が上だと思うし、そこにJustSystemなりがGoogle日本語入力の語彙に専門的なトリアージュを施せば最高の出来になると思うんだけどなぁ。

2009-12
03
00:05:32
Squareはおサイフケータイと闘うことになるのだろうか


Squareと呼ばれるiPhoneを始めとした携帯端末でクレジットカード決済を行う拡張端末が話題になっている。

iPhoneを端末にクレジットカード課金ができる―Twitterの開発者、Jack DorseyのSquare、ベータ開始

当然にして日本ではおサイフケータイとの比較で話も進むのだけど、そもそも少なくとも技術的には全く別のレイヤーなのであまり比較しても意味がない気がする。とは言え、実際に日本でサービスを始めたら確かにマーケット的にはかなりの部分でおサイフケータイと被る部分が確かに出てくるだろう。

個人的に衝撃だったのは、このレシートの写真だ。
Continue reading

2009-11
07
04:33:00
WordPressのopenidプラグインでどのOPに対応するか調べてみた


故あって、WordPress2.8.5にopenidプラグインを導入していろいろ試しています。
ふと「どのOPのアカウントでもこのプラグインでログインしてコメントちゃんと書けるのかな」と疑問に思ったので、各種OPで実際に試してみました。
因みにこのopenidプラグインはOpenID2.0にも対応しWordPressも2.8.5でも動作しています。JavaScriptは必要ですが標準のコメントフォームを変更しなくても動的にOpenID対応にしてくれる優れものです。

Continue reading

2009-09
07
21:24:00
もういい加減、ECサイトをIIS+SQLServerで作るのは止めにしよう


またクレジットカード情報の流出事件。
通販サイトからカード情報約5万2000件が流出、三菱商事子会社

三菱商事子会社のデジタルダイレクトは4日、運営する通販サイト「saQwaネットショッピング」「fun style shopping」から、クレジットカード情報などの個人情報が不正アクセスにより流出したと発表した。
 現時点で流出が判明した情報は、クレジットカード情報が約5万2000件、メールアドレス情報が約2万9000件。流出の可能性のある項目は、クレジットカード情報、ユーザーID、ログインパスワード、氏名、性別、生年月日、電話番号、住所、メールアドレスとしている。
 デジタルダイレクトによると、6月29日にカード会社から「カードが不正利用されている懸念がある」との問い合わせがあり、その時点での調査ではそのような事実は確認できなかったが、セキュリティ専門会社に相談を開始。その後、攻撃が確認されたことから、8月20日から通販サイトを休止し、セキュリティ専門会社にログ解析を依頼。セキュリティ専門会社から、個人情報が不正アクセスにより流出したことを確認した旨の報告書を8月31日に受け取ったという。

最近また多くこの手のニュースをよく聞くようになってきた。
そしていつも気になって調べてみて「やっぱり」と思うことがあるのだけど、それはこうした流出事件を起こしたサイトのほとんどがWindowsサーバーを使用しているらしいということ。
試しにここしばらくで流出事件が話題になったサイトのプラットフォームとOSをNETCRAFTで調べてみた。

Continue reading

2009-08
19
03:15:00
Windows7に移行してみた


MSDNで製品版が公開されたので何となくVista Ultimateから7 ultimateへ移行してみました。
マシンはDell Inspiron 530sです。
20090819024145.jpg
日常の環境はMacへ移行してしまっているので最近はWindowsを使うのは開発時だけなんですが、それでも開発環境が動かなくなると困ってしまうのでちょっと冷や冷やでした。が、好奇心にはかないませんでした(^^;
結論から言うと問題なく開発環境や日常的な利用も含めて動作しています。よかったよかった。
開発に使っているVisual Studio2008はまだ32bit版しかないのでx86環境にしたというのもよかったんでしょうが、ニコニコPodderもちゃんと動いています。
Vistaもいい加減二年ほど使ってきて環境も汚くなってきたのでアップグレードではなく新規にしてみました。
まずは必要なファイルについては、CドライブとDドライブにパーティション分割されているのでDへバックアップ。
次にインストールなんですが、DAEMON Toolsを使ってVista上からインストールしたのでドライブの再フォーマットは行えず、Vistaの入っているCドライブへそのままインストールされることになります。
ただし古いVista環境は「Windows.old」というフォルダへWindowsフォルダやProgram FilesフォルダなどVistaのシステムファイルはすべてまとめてバックアップしてしれるので、完全に新規インストールのイメージになります。
このバックアップはなかなか秀逸ですね。Vistaからこうだったっけ?
そこから開発環境と言えど使うであろうソフトを順番に入れていきます。
現在インストールしているのは、Opera10 Beta3、Safari、Google Chrome、iTunes+QuickTime、Flash Player、Acrobat Reader、Office2007、Visual Studio .NET 2003、Visual Studio 2008、ATOK2009、MobileMe、xmarksZumoDriveTeraPad、WinSCP、TeraTerm、SynergyX-Finderといったところです。
すべて動作は問題なし。
アンチウィルスソフトは、まだノートン インターネットセキュリティ2009のライセンスが3ヶ月ほど残っていたんですがあまりの重さに辟易していたので、試しにESET NOD32を入れてみました。
まだ試用版段階ですが、確かに軽くていいですね。OSが違うので比較にはならないけど、時折変なプロセスがCPUを100%掴まなくなっただけでも満足です。
検出率もトップクラスという噂だし、これでいいかなぁ。
そもそもノートンは動作が重すぎるのをカバーするためにプロセスの信頼リストだのっていろいろ付けるから余計に重いんだよね。
7を使い出して感心したのは、タスクバーがめちゃくちゃ使いやすくなりました。
クイックリンクと兼ねるというのは如何にもMacからのパクリっぽくはありますが(笑)、でもこういう起動やウィンドウ切り替えを一カ所に集中するというのが一番使いやすいですね。
Macに比べてのアドバンテージは、Aeroでウィンドウが確認できたり、複数ウィンドウの切り替えをそこから選択できたり、またそのアプリで最近開いたファイルも選択できる、というのはいいアイデアですし便利です。
Macで逆にパクってくれないかなぁ。
ということで問題らしい問題もなくあっさり足がけ二日で移行できました。
7は評判以上にVistaとの相性はよさそうですね。
「これで後二年はまた戦えるぜっ」とか思ってますが、果たしてどうなりますか。