さて、ではさっそく結果を見ていきましょう。
ちょっとした理由と、一つの表にまとめて大きくなってしまいましたので、下記の別ページに置いておきます。
最初に謝っておくと、Excelから吐いたHTMLまんまで、しかもこんな話をしているわりに、かなりのNot Validなページとなっています(汗

まず、DOCTYPE宣言ではXHTML 1.0 TransitionalとHTML 4.01 Transitionalの二つに大きく分かれることが分かります。これは世の普通のWebページでの状況とほぼ似通った傾向と言えるでしょうか。(ポリシーを持って指定しているかどうかは別ですが)
またライブドアとヤプログ！は宣言を行っていません。これではブラウザ(UA)が解釈を決定できない(しにくい)ことになり、標準仕様上は間違いです。何故付けないかの理由は不明です。
またこの表では記載していませんが、XHTML 1.0 Transitionalであっても、XML宣言を付加していない場合が相当数あったことを付記しておきます。
問題はこのそれぞれの宣言に従ったHTMLが実際に生成されているかどうかです。表の整合性チェック結果を見て下さい。

まず分かるのは、このように非常に単純なテストであっても、W3C Markup Validation チェックがValidとなる製品/サービスが如何に少ないかです。
また一般にHTML-lintはW3C Markup Validationより厳しいこともあって、満点はありませんでした。しかし80点以上あればかなり優秀だと見なしていいでしょう。
こうした標準仕様への準拠チェックでは、偶然では高得点は絶対に獲得できません。またこれらの結果が両極端に上位と下位のグループに分かれていることにも気付きます。
つまり、標準準拠への各社の姿勢を如実に示していると言ってよいでしょう。
製品/サービス別に見てみましょう。
まずはMovable Type 3.01Dの得点の高さです。これは専業メーカーとして、やはりさすが、と言うべきでしょう。HTML-lintで点数を落としているのはXML宣言が無い点と、xml:lang属性、encoding指定のためです。つまり、国際化対応の部分でまだ改良の余地がありえると言えるでしょうか(私の設定ミスの可能性もありますが)。
Bloggerは昨年Googleに買収された米国では最大手のBlogサービスですが、正式な日本語化対応はしていません。(ただ、メニューなどが日本語にならないだけで、UTF-8ベースでほぼ動作するようですが)
よって参考程度ではあるのですが、やはりというか、HTML-lintでは国際化対応周りなどで多くのエラーを出し、かなり点数を下げました。
しかしDOCTYPE宣言ではXHTML 1.0 Strictと強気な宣言(?)を行い、その上でW3C Markup ValidationではValidなのを考えると、やはり優秀と言えるでしょう。
さて、国内事業者で何と言っても目を引くのは、PwBlogの優秀さです。
W3C Markup ValidationがValidなのはもちろん、HTML-lintはMT3も抜いて最高得点です。コメントやトラックバック一覧の<div>の中身が空のため点数が引かれたりもしていますので、実質上はほぼ100点と考えてよいでしょう。
最近パブリック・サービスを開始した事業者の模様で私も最近まで存在を知りませんでした。
PwBlogは同時にBlogツールをオープンソースとしても公開しており、レンタルしなくても自宅サーバーなどで独自に構築することができます。tDiaryなどと同じパターンですね。
こうした開発姿勢のモチベーションの高さが、標準準拠という面でも現れているのでしょう。
後はSeesaa(実におしい)、ライブドアまでが評価できる範囲でしょうか。
ライブドアはデザインやカスタマイズへの評価も高く、もう少し手を入れるだけで十分上位に位置できると思いますので、ぜひこうした面にも目を向けて欲しいものです(それにしてもDOCTYPE宣言が無いのは問題外ですが)。
また今回も長くなり過ぎてしまいました。
ここまでで言えることは、上位グループと下位グループのこれほどまでの乖離です。
そしてこれら結果が示すものは、単なるHTML標準準拠という問題だけではないとも思える節があります。
そのヒントがまだ説明に入っていない、記事作成画面での入力ボタンと対応するHTMLタグの例にあるように思えるのです。
さて、その問題点とは・・？次回でまとめてみることにします。
(などと、また引っ張ってみたり。。。)
[次回へ続く]