2004-09
06
23:09:00
各BlogサービスでのXHTML/HTML 4.01対応状況比較(その3)


さて、前回からの続きです。今回でこのネタシリーズは最終回です。

最後に残った記事作成画面での入力ボタンと対応するHTMLタグの例を見て下さい。これは記事作成画面でのHTML入力支援のためのボタンと、それにより挿入可能なタグ種類です。(但し一部の例です)
気付いてもらえるでしょうか。物理タグ(<b>や<i>)を記事作成時の標準に採用しているサービス事業者が随分と目立ちます。
これは不思議なことで、XHTMLやHTML 4.01を宣言しているのに、何故か物理タグをユーザーに使用させたがっているのです。
物理タグ/論理タグとXHTML/HTML 4.01の関係については別にここではこれ以上言及しませんが、普通標準準拠の意識があれば、極力避けることでしょう。
今回のテストでは簡単なXHTML/HTML 4.01双方にValidな記事を使用しました。つまり、主にテンプレートに対する対応状況のテストだったと言えます。
しかし、例えば非常に高得点だったPwBlogであっても、記事が物理タグや宣言された標準に準拠しないタグ構成を使用すれば、全体として標準準拠とは言えない方向に向かうしかありません。その1でも述べたように、Blogとはテンプレートにユーザーが書いたコンテンツを当てはめて文書を完成させるシステムだからです。
しかし何故ここまで物理タグが幅広く採用されているのでしょうか?


これをただ単に知識が足りないとか意識が低い問題とは思いません。
その大きな理由として、盲目的とも言えるMovable Typeに対する模倣の意識を感じてしまうのは私だけでしょうか?
この表では、MT3における記事作成画面での入力ボタンと対応するHTMLタグの例は<strong><em>などの論理タグになっています。
しかしMT2.6x以前では、まさしくこれら事業者と同じように物理タグが使用されていました。ボタンの種類も非常によく似たものでした。
MTへの模倣が現在の国内事業者の意識に根強くあると考えれば、対応もしていないDOCTYPE宣言を入れるのも分かる気がします。MTがそうだからです。
MTは確かにBlog業界に敢然と横たわる優秀なBlog製品です。今回の結果も含めて、確かにリファレンスとするに相応しい製品であることは間違いありません。間違いなく、技術面/マーケティング戦略含めて、今後も(少なくとも1-2年は)Blog業界に多大な影響を与え続けるだろうことは疑いないからです。
しかし、別にBlog=MTでもないのです。
たかだかこの程度のサンプルからそこまで言い切るのは言い過ぎかも知れません。
例えば私が知らないだけで、実はMTがシステムのベースになっているからだとか、何か宣言しておくべきなのでしてみただけとか、そんな理由かも知れません。
けれど、もしこの仮説が当たっているならば。
最も懸念されるのは、多くの事業者が結局のところ、例えばBlogとは何だと捉えているか、そこからどうしたいのかを真剣に考えられ、議論が合わせられているかどうか。そうした事業として当然必要な根本的なところが実は何も出来ていない、その結果がこうした技術的な仕様にも色濃く反映しているのではないかということです。
海外で流行っているとかいうBlogというシステムは曲がりなりにも輸入できた、しかしそれだけでは結局Blogは日本では文化として定着することはないかも知れません。
目的の無い技術、技術だけの技術は結果的に存在し得ないからです。
何故自分たちのポリシーや、そのBlogという新しい分野を自分たちの価値観で考察し捉えなおそうとしないのか。
そんな実情を色濃く反映しているような気がして、特に実際にシステム構築に関わっているであろう技術者たちに対して、自身も同じ技術者として残念な気分がするのです。
少し話を戻しましょう。
翻って、記事作成時のHTMLタグの問題に返ると、これはBlogクライアントに対して突き付けられている問題であるとも言えます。当然ながら、同様にこうした標準仕様に準拠したHTMLタグが生成可能かどうか(特にWYSIWYG方式などユーザーがタグに関与しにくい場合)が記事品質を決めてしまうからです。
この点に関しては、既に言及されている方もいらっしゃるようです。
そのシステムがXHTML準拠なのかHTML 4.01なのか判断して適切に切り替えたり、場合によってはテンプレートやスタイルシートに応じた生成を行うなど、技術的には考慮すべき点もまだまだ考えられるでしょう。
実際にはそのためのインターフェースが現在はしっかりとしたものが整備されていません。まだ何も無い、という状態です。(それでもある程度は可能とも思いますが)
先ほどの話にも戻るのですが、ではBlogとはどうあるべきかが技術面からも、かつ業界全体としての議論や定義がまだまだ希薄なのでしょう。
これは別の言葉ではスキーマ、またはフレームワークとも呼べます。Blogのためのこうしたプラクティスが現在存在しているかどうか私は知らないのですが、いずれそうしたことがまた標準仕様と化していくかも知れませんね。
最後になりましたが、調査結果や考察について事実誤認などありましたら、お知らせ頂ければ大変幸いです。
また、各社Blogサービスを探すに当たって、Blogって?―無料サービスを徹底比較を参考にさせて頂きました。ありがとうございました。
# しかし、掲載していない分も含めて35社もの調査はすごいですねぇ。しかも調査期間一週間ですか。
僕なんかはたった10社のこれだけの調査で疲れ果てて、途中で後悔しまくりだったのですが(^^;
私の意見や考察はともかく、このデータが何らかの参考になれば幸いです。
[もう続きません]

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください