別にNexus Sに限ったことではなく、Android2.3.xなら同じ話だとは思うのですが。
最近遅ればせながらNexus Sを入手しました。以前は日本円で5-6万円ぐらいしていたと思うのですが最近1shopmobileを見ると3万円台半ばまで下がってる!
ということでとりあえず買っただけなんですが、これが使い出してみるとやけに便利。動作きびきびというのもあるんですが、それ以上に便利機能満載で値段以上に満足でした。
ということで備忘録代わりに置いておきますね。
「ガジェット」カテゴリーアーカイブ
2011-06
22
10:11:41
ソフトバンク回線のパケットロスがほんとーーにひどいのかTCPでも確かめてみた
前回記事に対して、「ICMP(ping)のパケットの優先度を落としているだけでは」という意見も幾つかあったようだ。
本文でも書いているとおり、僕自身はパケットロス率に注目したのではなく、それに伴うラウンドトリップタイム(RTT)の時間帯での差異から(ICMP/TCPあるいはUDP関わらず)バックボーンを守るための何らかのパケット制限がかけられているのではないか、という見解だ。
ただ70-90%という値があまりにセンセーショナルだったため数字が一人歩きしたか、エントリー全文が読まれていないということかと思うのだが、せっかくなので、ではTCPではどうなのか確かめてみた。以下、その結果。
2011-06
20
03:07:46
ソフトバンク回線のパケットロスがひどいというので、ほんとーーにそうなのか確かめてみた
追記書いてます。
—
#softbank 携帯によるデータ通信でのパケロスは本当に酷いのか?
という話があって、聞こえてくる話では75%のパケットロスもあるのだという。
一般的にネットワークに関わる層には一概に信じられないロス率だが、Twitterなどで流れてくる数値ではよく信用できないのと、ある程度偏ったテスト環境になってしまっている気もしたので、ドコモ回線含め時間帯も変えて比較してみることにした。
テスト環境は以下の通り。
テスト概要
JailBreakしSIMフリー化したiPhone3GS(iOS4.2.1)にてソフトバンク iPhone通常回線(smile.world)とドコモ データ定額(mopera.flat.foma.ne.jp)で複数のサーバーに対してping(ICMP echo)テストを実施し、パケットロス率およびラウンドトリップを計測する。
テスト方法
SSHでiPhoneへログインし、Cydiaのinetutilsに付属するpingコマンドを計30回試行し平均値を得る。
テストサーバー
- www.yahoo.co.jp(ロケーション: 東京 丸の内 ブロードバンドタワー)
- www.google.co.jp(ロケーション: 恐らくアメリカ西海岸)
- テストサーバー1(ロケーション:アメリカ FremontにあるVPSサーバー)
- テストサーバー2(ロケーション: さくらインターネットのVPSサーバー。設置場所は不明だが国内)
テストは都内から行っている。また時間帯も変えることとし、とある日曜日のPM9時台と翌日AM2時台の二度行った。
結果は以下の通りである。
テストケース1: PM9時台に実施
フレッツ光(Wi-Fi) | |||||
packet loss | min | avg | max | stddev | |
www.yahoo.co.jp | 0% | 11.704 | 16.691 | 23.845 | 3.0003ms |
www.google.co.jp | 0% | 43.708 | 46.835 | 54.807 | 2.081ms |
テストサーバー1 | 0% | 139.024 | 187.894 | 239.065 | 30.026ms |
テストサーバー2 | 0% | 18.814 | 22.512 | 25.306 | 1.460ms |
docomo(データ定額) | |||||
packet loss | min | avg | max | stddev | |
www.yahoo.co.jp | 0% | 108.174 | 118.389 | 154.171 | 8.798ms |
www.google.co.jp | 0% | 128.898 | 141.954 | 155.505 | 6.944ms |
テストサーバー1 | 0% | 206.165 | 217.398 | 361.339 | 26.932ms |
テストサーバー2 | 0% | 106.566 | 132.891 | 613.313 | 89.298ms |
Softbank(iPhone) | |||||
packet loss | min | avg | max | stddev | |
www.yahoo.co.jp | 73% | 88.733 | 179.106 | 370.456 | 92.697ms |
www.google.co.jp | 86% | 116.306 | 120.867 | 126.555 | 4.248ms |
テストサーバー1 | 76% | 240.308 | 259.038 | 318.825 | 24.805ms |
テストサーバー2 | 90% | 121.751 | 131.433 | 146.446 | 10.763ms |
テストケース2: AM2時台に実施
Softbank(iPhone) | |||||
packet loss | min | avg | max | stddev | |
www.yahoo.co.jp | 3% | 114.327 | 245.465 | 2133.128 | 403.058ms |
www.google.co.jp | 23% | 107.446 | 178.063 | 896.914 | 161.420ms |
テストサーバー1 | 0% | 533.464 | 1064.434 | 1991.588 | 373.095ms |
テストサーバー2 | 3% | 401.674 | 967.69 | 1886.757 | 345.000ms |
比較のためWi-Fi(回線はフレッツ光)も付記している。
まず第一に流れている話通り、PM9時台では確かにロス率は70%から最大90%にも達している。まさしく通常はあり得ないレベルだと言ってもいいだろう。
しかしもう一点注目すべきなのは、ラウンドトリップに関しては、実はドコモのそれと遜色ない、若しくは場合により上回っている場合もあるということだ。
次にAM2時台となるとロス率は格段に改善されている。ほぼ問題無いレベルと言ってもいいだろう。しかしその反面ラウンドトリップは極端に落ち込み、特にmax値は10倍以上遅延しているケースもあった。また平均偏差も非常に大きくなっている点にも注目したい。これはネットワーク状態が安定していないことを示している。
果たしてこれらは何を意味しているのか。
ここから憶測にすぎないが、テストケース1において、恐らくソフトバンクのバックボーンネットワークの性能自体はドコモと比較してもそれほどの遜色は元々無さそうだと言うことだ。しかしそれはパケットロス率を上げることでバックボーンへの負荷を低減しているからではないか。
これはテストケース2においてロス率が下がったと同時にラウンドトリップが極端に下がった(つまりネットワークが飽和しつつある)ことからも想像できる。
すなわち、パケットロス率はバックボーンへの負荷を減らすべく元から意図されたもので、時間帯により例えばスイッチングルーターのバッファ量を調整するなどして日夜調整されているのではないかという推測が成り立つ。
僕自身はネットワークの実務経験も乏しく専門性は持ち合わせていないのでこれ以上の論評は差し控えるが、これはこれで1つの「見切り」かも知れないという気はする。
ユーザーとしての感想を述べるなら、僕自身はパフォーマンスも少なくとも最近は1Mbpsを下回ることもなく安定して使えていると思っており、これまでもソフトバンク回線に(電波の入り以外に)大きな不満を感じたことはない。
スマートフォンに絞ればほとんどの通信はTCPベースであることは確かであり(UDPで困るのはDNSぐらいか)非常に多くのリトライパケットが発生するとしても全体としてはそれなりの「実測値」が得られると言うことなのかも知れない。
ネットワーク屋にとってはとても考えられない対応かも知れないし(僕自身もそうしたチューニングを決意する度胸はないが)、単にパケットロス率のみ取り上げて非難するのは簡単だ。しかし1つの方法論として今後「冷静に」大いに議論されても良い点ではないだろうかとも思う。
何故なら、これはもしかすると今後いずれのキャリアも通る道かも知れないからだ。
2011-05
28
03:14:16
ドコモもauも「これまでのケータイネットはインターネットではなかった」と言い出した背景
ここしばらくキャリア各社の新製品発表なども続き、その中で時あたかもドコモ・auで立て続けに同じような興味深い発言が続いた。
ネットの大海原に出るための「再定義」――ドコモ伊倉氏に聞くスマートフォン時代の“パラダイムシフト”戦略(後編) (3/3)
では、なぜキャリアがスマートフォンを推進しているのかというと、まずフィーチャーフォンの垂直統合のモデルから、そうならないところに移ることが重要である、ということがあります。それをドコモが積極的にやることによって、インターネットの世界や新しい世界をきっちりと理解し、その中でクラウドを意識して、サービスの設計をする。将来的にクラウド系のサービスをやる前提として、スマートフォンを推進しなければならない。
【WIRELESS JAPAN 2011】 KDDI田中社長、「なんちゃって」から「真のインターネット」へ
「この10年は、携帯電話の10年だった。また3Gと定額の時代でもあり、その中で、なんとか(パソコン向けの)インターネットの価値を小さなデバイスに取り込む、『なんちゃってインターネット』の時代だった。非常に良い時代だったと思う」と表現した
微妙にニュアンスは異なるが、ともに「もう携帯電話に独自ネットを閉じ込められない」危機感を有しているのがよく分かる。
キャリアから見た場合には見方が異なっていると思うのだが、この10年は携帯電話のCPUなど性能の問題で「なんちゃってにせざるを得なかった」という意見のようだ。
しかし当然理解されることとして、日本のガラケーは既に何年も前からスマートフォンだったという人もいるように(僕はそう思わないが)、またフルブラウザはもう5年以上も前から登場しているし海外ではスマートフォンはやはり5年も前から普通に使われていたことから考えて、単にここに来て「各キャリアが従来の携帯網ビジネスを手放さなくざるをえなくなった」一種の敗北宣言と捉えられよう。
日本のキャリアがこれほどまでに垂直統合モデルによって過分な利益を享受しモバイルECをここまで発展させられたのは、これまでも何度か書いている通り「閉塞された携帯網」でのみネット接続を許し、その中でのみコンテンツの利用をユーザーに許し囲い込んできたからだ。
まさしく「なんちゃってインターネット」であったわけだ。
参考:
iモードはダイヤルQ2から始まった
“ガラパゴス”の定義とは
約1年前に「SIMロック解除よりもアクセスポイントの解放こそが有効だ」という記事を書いた。そこではSIMロック「だけ」ではなく、閉塞した携帯網ではなく、インターネットへ開かれたアクセスポイントの解放が必要だと書いた。実のところ、こうしたコンテンツを囲い込む閉塞した携帯網でビジネスを続けてきたのは日本のキャリアだけであり、だからこそ寡占状態を生み出せて成功もしたのだが、世界的にはこうした垂直統合の名の下の囲い込みビジネスは珍しい。他国ではそもそも携帯網とはインターネットへ直結されている、携帯網とそれ以外の違いはなかったからだ。
では従来の携帯網をそのままスマートフォンに適用すればよいかというとそれも難しい。モバイルECを支えているケータイID(端末ID)はセキュリティ的には非常に脆弱であり、閉塞した携帯網でしか機能できない。
またもともとスマートフォントは、キャリアが企画して作り上げたものではない、いうなれば海外直輸入の「黒船」であるのでそうしたビジネスモデルが構築できない。
そこをどうするかを各キャリアは今必死に考えているところであり、それを示すのが上記の記事でもあるわけだ。
そして長期的に見れば、各社とも認めているとおりこのビジネスは衰退せざるを得ないだろう。そして否定はしているものの、各キャリアはやはり「土管屋」として、これまでのようなコンテンツビジネスからは市場からは追い出され回線費用のみで稼がざるを得なくなっていくだろう。
それがこうした弱気さともあるいは前向きとも捉えられる発言の背景なのだと思う。
では今後誰がケータイやスマートフォンのコンテンツ市場を担っていくのか。
それこそまさに「本当のインターネット」の世界が決めていくことであろう。これはここに来てようやく日本のケータイがインターネットに繋がりつつあるのだということだ。
これからのケータイネットにおいても、少なくとも現在主流のYahooなどのポータル勢やまたゲームを中心にしたSNS勢、またはFacebook、Googleといった海外勢が多くを担っていくことになるだろう。
では果たしてこれまで各キャリアと組むことで謳歌してきたコンテンツプロバイダー(C/P)各社はどうだろうか。
先日このような発表もあった。
「スマートフォンでiモード」を普及の「武器」に──ドコモ夏モデル発表
今年冬には、スマートフォン向けにiモードの課金・認証の仕組みを導入。iモード端末ユーザーが「マイメニュー」をそのまま引き継ぎ、iモード公式サイトコンテンツをスマートフォンでも利用できるようにする
さもあらん、という感じだが、このiモードコンテンツのスマートフォン対応というのが何かはよく分からない。そもそもコンテンツとしてはスマートフォンへ完全に作り替えなければならないのでこれまでのケータイ向けノウハウは全く役に立たないだろうし、また課金などの仕組みもiモードから移行させるのだろうが、これがうまく行くのか(セキュリティ的にも)よくわからない。
実のところ、個人的にはこれはドコモが主体で行いたいと考えているのではないだろうと思っている。つまり売り上げ低下の激しい従来のC/Pからの激しい追求・要望があった故ではないか。
ではうまくいくだろうか。
一つ思うのは「檻の中で飼われたライオンは野生では生きられない」ということだ。課金の仕組みもお仕着せのユーザー導線も何もないところから競争を勝ち上ってきた「真インターネット」組に太刀打ちできるとは到底思えないのだ。
キャリアが望もうと望むまいと、あるいは如何に抵抗しようと徐々に「土管屋」へ近づくのは時間の問題だ。つまり焦点は既に土管屋にはなく、果たして(主に海外)メーカーがまたは他のサービス事業者がどのような施策を打ち出しつつあるかに注目した方がよい。
二年後、恐らく日本の携帯業界は今とは全く別の力関係が存在していることだろう。
2011-02
25
03:46:50
iPhone 3Gの電池が膨張してケースが割れたけど、AppleCareサービスで無償交換してもらえた話
検索する限りは同じ現象に遭っている人はいなさそうに見えたんですが、もしかしたら遭遇する人がいるかも知れないので、記録のために残しておきますね。
先日ふと今やテスト用と化したかれこれ2年半ほど使っているiPhone 3Gを掴んだ時に違和感を感じてケース裏を確認したら、ケースの真正面に縦向きに大きなヒビが入っているのに気付きました。
林檎マークからiPhoneロゴのところまで約10cmぐらいの比較的大きなヒビでした。
ケースの裏側も普通は真っ平らだと思うんですが 、こころなし林檎マークを中心に少し盛り上がって平らではない感触。
瞬間的に「電池膨張してケースが内側から割れた?」と感じました。
普段常用しているのは3GSなのですが、3Gは開発テスト用に使っていたのでこれはこれで無くなると困ります。かと言って使い続けたら、ニュースで時々聞くようにいつか爆発なんてことになったら大変です。
ということでサポートに連絡を取ってみることにしました。
まずは近くにソフトバンクショップがある(3Gは発売月にそこで買った)のでそこへ持ち込み。
んでお兄さんが言うには、
- ソフトバンクショップでは最新機種で保証期間中なら無償で交換できるが、3GSや3Gについては受け付けていない
- 原則として外面上キズがある場合には交換料として一律22,000円頂くことになる
との返答。Apple Careにも入っていないので当然保証期間は切れています。
ただ、ソフトバンクショップが頼りにならないのは最初から想定内。
とりあえずソフトバンクのサポートポリシーを聞き出してから(要するにアップルとの契約上、サポートについては何も出来ないとのこと)、直接アップル・サポートへその場で電話してもらって担当へつないでもらうように頼みました。
日曜だったので少し時間はかかりましたが、 アップル・サポートへ事情を伝えてもらい、どうも電池の不具合らしいということは理解してもらえたようです。
但しこうした製品瑕疵(多分事故に関わる問題という意味かな?)については上位部署につながないといけないのだが、当日は日曜だったため混んでいて電話が繋がらず、後日あらためて連絡して欲しいとのこと。
受付番号をもらってその日はソフトバンクショップを後にしました。
翌日連絡すると、その上位部署というのはAppleCareサービスだったようです。通常のサポート部署とは違うんですね。
昨日対応できなかったことをお詫びされながら、まず「怪我や被害はでていないか」「ケースやPCなどが破損したりしなかったか」などこちらの被害がなかったかきめ細かく聞かれました。
その後再度裏面の様子や利用環境、PCとの接続形態なども細かく聞かれ、結論として
- 直接確認しないと何とも言えないので(そりゃそうですね)、配送業者を手配するのでiPhoneと接続していたUSBケーブルを送って欲しい
- 原則修理と言うことは行っていない。出来る対応は交換のみとなる(シリアル番号が変わるという注意があり)。
- 本来保証期間外だが、無償交換できるかどうかは現物を見てみないと現時点では何とも言えない
- 早めに現状を確認できると思うので可能であればヒビの様子を写真に撮ってメールで事前に送って欲しい
とのことでした。
実は開発・テスト用に3GはiOS3.1.3に止めており、仮に交換となった際にiOS4.xに上げられていると困るためどうなるかも質問したのですが、折り返しで「3GならiOS2.xで交換される」との回答をすぐもらえたので手続きをお願いしました。
3Gは復元でデータ初期化してから、木曜日に配送業者が引き取りに来ました。
その後連絡はなかったのですが、翌週火曜日に突然宅配便が来て、中には交換された新品(なのかな?)の3Gとやはり新しく交換されたUSBケーブルが入っていました。つまり「無償で交換」という判断をしてもらったということなのでしょう。
但し詳細について連絡も詳しい説明書なども入っていなかったので、後日こちらから連絡して(何かあったら連絡下さい、とのことで内線番号まで聞いていた)、折り返しでどういう判断をしてもらったかを聞きました。
実のところ(少なくとも日本では?)AppleCareサービスでは故障品の中身を空けて原因を調べると言うことはしないそうで、ただ外見上や利用状況から判断して「自然発生であったこと」「ユーザー瑕疵は無さそうなこと」「このまま使えば事故に繋がりかねないと判断したこと」などから部署内に在庫もあったため無償交換をしてくれた、ということのようです(ただしあまりはっきりとした判断を示されず、上記は少し曖昧な話からの僕の想像で補っています)。
また「常に出来る対応とは限らない」点は念押しされました。
ということで一件落着。3Gは新しくなったし(と言っても常用じゃないしそれ自体にはあまり意味は無いんですが)、テスト用の環境も簡単に戻せたので満足です。
アップルのサポートの評判は僕はよく知らないのですが、全般的に非常に親身で丁寧、かつ迅速な対応と判断でしたので少なくとも今回に限っては大満足でした。素晴らしいサポートが体験できました。
もちろん常にということではないかも知れませんし、特に今回は事故に繋がりかねないという点が大きかったのだろうとも思います。
めったにあることでは無いと思うのですが、もし電池が膨張などした場合には大変危険ですので、すぐにアップルのサポートへ連絡されることをお薦めします。上記と同じ対応が取られるとは限りませんが、爆発事故など起きてからでは遅いですからね。気を付けましょう。
本当は使わない時はケーブルから外して時々は放電もしておくのがいいんですよね。開発に使っているとなかなか難しいんですけどね。