まだ交渉が始まったばかりで流動的みたいですが、仮にソフトバンクがvodafoneを手中に入れたとして、こちらでも色々まとめられているように巷では低価格路線が必至とかYahooと組み合わせた現行の携帯ビジネスモデルの崩壊とか、色々言われだしています。
でも、もう一つの大きなポイントとして、IP電話との融合を厭わない事業者が初めて登場する、というのが大きいかもと思います。
DocomoやAUまたはNTTなどでIP電話との融合に積極な事業者はこれまで登場していませんでした。自社の回線を迂回するIP電話(端末)に諸手を挙げて賛同するはずはなかった訳です。
しかし今回の場合は、バックボーンとしては既にYahooBB+日本テレコムのネットワーク網が音声・通信ともに整備されており、vodafone網はそこへの追加であり逆に喜ばしい結果でしょう。
端末を携帯として使うにせよIP電話(YahooBB経由のW-LAN端末)とするにせよ、自社バックボーンを用いてサービス可能になります。いずれの方法によっても課金可能なモデルが提供可能になるのです。
これは他の事業者には全く不可能なビジネスモデルと言えます。固定・携帯・インターネット回線全てを束ねて初めて可能になる戦略です。
恐らく世界的にもまれな事業体の出現と呼べるのではないでしょうか。
例えばスマートフォンのようなPDA+携帯+W-LAN端末(今はSkypeなどのIP電話)でロケーションにより自動的に回線を切り替える端末も全く夢では無くなります。
現状では、どちらかというとDocomoやAUなどの携帯事業者よりSkypeあたりの方が脅威に感じているかもと思いますね。
そんな観点からFMCやはたまたHSDPA、WiMAXあたりの技術が絡んでくるとすると、・・・結構色々想像できてワクワクしませんか?
但し問題は、やっぱり1兆円とも2兆円とも言われる買収額を捻出して償却可能なのかどうかということ。こればっかりはやってみないと何とも言えないでしょうね。
買収正式決定後、SBがどのような戦略を発表するか、第一声が全てを物語るような気がします。
「端末」タグアーカイブ
2006-01
23
18:48:00
ドコモがHTC製WindowsMobile端末を発売へ
ケータイWetchから
ドコモ、Windows Mobile搭載の台湾HTC製FOMA端末提供へ
NTTドコモと台湾のHigh Tech Computer(HTC)は、Windows Mobile 5.0日本語版を搭載し、フルキーボードを備えたHTC製の法人向けFOMA端末を導入することで基本合意に達したと発表した。2006年下期にも導入される予定で、同端末はFOMA初のメーカーブランドとなる見込み。
とうとうドコモがWM端末を、しかもHTCから提供です。やっぱりW-ZERO3対抗なんでしょうか。
恐らくは、Universalベースは可能性が低いとして、Hermesがベースなのかなと想像してみたり。
但し、冷静になってみるとそれほどのインパクトも見いだせない気もします。
いわゆるグローバルスタンダードなスマートフォンをM1000に引き続いて、WMで発売する点は興味深いのですが、やはり当然というか、iモードは非対応ですし、M1000と同様にビジネスフォンという位置付けなのでお財布ケータイやiアプリとかバーコードリーダーなどドコモの固有機能は一切付かない(と思われる)のがイマイチですね。
HTC Universalを個人で使うのと比べて、特にメリットを感じない訳です。そのぐらいは現行でも可能になっているのですから。
共同開発とかであるのなら、例えばせめてPushメールを搭載してくれるとか、DoJaプロファイルを独自実装してiアプリが動作するとか、バーコードリーダーとかもやろうと思えばそれほど難しくないと思うんですけどね。
このあたりのiモード機能との融合があまり無いようだとUniversalあたりからの乗換えメリットは無いようにも思います。
せいぜい、W-CDMAでのR2000だけでなくドコモの独自となるR99基地局への対応とかHSDPA対応ぐらいが関の山かなぁ、とか思うとちょっとがっかり。
ぜひこんなうがった見方を払拭するような魅力的な端末をお願いしたいですね。
ところで、「今回の端末は、FOMA初のメーカーブランドとして提供される予定。その理由について、広報部側は明言を避けており、下期の製品投入時期に明らかにされると見られる」などとあるんですが、ひょっとしてSIMフリー化への布石?とか予想してみようかな。