「ネット界隈」カテゴリーアーカイブ

2010-03
21
01:13:38
意外に知られていないけど香港では海底トンネルの中でも携帯が通じる


最初気付いていなくて僕もびっくりしたのだけど。
香港では地下鉄(MTR)の駅間のトンネルの中を走っている時でも海底トンネルの中でも(車での通行中も)携帯が完全に通じる。つまり基地局が地下でも完璧に整備されているのだ。
香港でも携帯キャリアは複数あるので会社によっては電波が弱いとかはあるかも知れないけど、周りで香港人がかなり頻繁に通話し続けているのを見ると(中華圏には「公共機関での携帯通話は他人の迷惑なのでしない」というマナーは存在しない)、あまり会社間の違いは無いみたいだ。
意識していなかったのであまり覚えていないのだけど、列車からそのままメールチェックしながら地上へ上がっていた覚えもあるので、恐らくカバー率はかなりのものなのだろう。
そもそも店でも携帯が通じないところは客が入らないそうなので(海外ではそういうニーズは非常に高いように思う)、さもありなんというところか。

もっとも東京都の半分の面積に700万人が暮らしている「都市国家」であるので、日本のようなより広大な国と単純には比べられないのだけど、もう少し地下での携帯網の整備は日本でも進められてもよいように思う。

地下鉄のトンネルで携帯電話やPHSを使える日は来るのかを各社に聞いた

イー・モバイル、東京メトロ全線・全駅をエリア化

翻って日本ではなんとか地下鉄の駅構内でなら使える程度。(ただし福岡地下鉄だけは地下トンネルでも整備されているらしい)
特に最近ではiPhoneユーザーで「地下鉄通勤中もニュース読みたい!情話収集や仕事したい!」って人は増えていることだろう。
通話は禁止という日本でのマナーはマナーとして守るとして、一方でデータ通信のために地下も含めてあらゆる場所をホットスポット化するというのはインフラ整備の一環からも非常に有効ではないだろうか。
すでに携帯電話というのは「通話」という機能を超えてデータ通信によるネットワーキング機器としての要素の方が重要になりつつある。生活の一部と化しつつあると言っても過言ではないだろう。そうした取り組みはキャリアにとっても決して無駄ではないはずだ。
特に土地の足りない日本では地下を開発せざるを得ないわけで、今後地下街なども含めてこうしたニーズは非常な高まりも予想される。

またもう一点見逃せないメリットとして、災害時のライフラインとしての役割がある。
近年山での遭難時などに携帯電話のGPS機能などで窮地を救われたという話をよく聞くようになった。

雪山で遭難した女性の顛末

参考: 雪山でiPhone通じねぇぞ!まとめ。

近年大きな地下鉄や地下街での事故や災害のニュースは聞いていないように思うが、もし万が一の場合、事故や地震などで乗客が閉じ込められても基地局さえ生きていれば外部と連絡が取れるというのはかなりの安心をもたらすはずだ。またA-GPSなどを活用できれば救助する側にしても現場の状況がGPSや乗客からの情報でいち早く把握でき、初期救助活動に役立つに違いない。

無駄な公共事業の見直しが話題になっているが、仮に公費や税金が新たに投入されるとしてもこうした基地局整備に使われるなら個人的には大歓迎だ。何のためなのか実感のない道路工事よりもよっぽどメリットが目に見える分かりやすい公共事業になるだろう。その上で利用するキャリアからは利用料で回収してもいい。
こうしたインフラの定義が大きく変わりつつあるということを理解し実現してくれる政治家はどこかにいるだろうか。

などということを地下鉄サリン事件から15年目となる昨日の夜、特別番組を見つつあの時のことを思い出しながらふと思った。

2009-12
17
02:58:39
過保護は主体性を腐らせる、のか


ちょっと唖然としたのでエントリーを上げてみる

まあぶっちゃけ
Amebaのセキュリティ対策について

そもそも脆弱性を意識しているエンジニアがいないから、第三者に頼ってるだけじゃん?ってのが大体の感想だろう。このアメーバのコメントでも「第三者検証まで導入している」というのが免罪符のように語られているのが印象的だ。
これには奥深い物も感じていて、そういう第三者検証を導入するからこそ、現場エンジニアの脆弱性に対する意識や主体性、責任感を欠如させている側面があるのでは?と感じる。

ちゃんと金を払って第三者検証を導入しているアメーバ自体は偉いと思う。上がそれなりには脆弱性に対してプレッシャーを感じている証ではあるだろう。
けれど得てしてそういうプロセスを入れることで現場での「どうせ第三者検証プロセスが入るし」「テストチームがチェックしてくれるし」という意識にも繋がりやすい。更に言えばマネージメント層においても「金を払って検証させているのだから問題が発生したら第三者検証業者の問題だ」とのエクスキューズにも繋がりやすい。

テスト全般では当然のことなのだけど、現場のプログラミングチームが主体性と責任を持てないとバグとか脆弱性は減らないんじゃないかな。だいたい、第三者がコードも見ずに脆弱性なんてまず評価できないと僕は思っている。ブラックボックス・テストでホワイトボックス・テストは兼ねられないはずだから。
はまちちゃんも言っているように、どこが悪いだとかどこを直すではなく全体として脆弱性対策が取られていないというのは、現場が全く意識していなくて、第三者検証部隊はブラックボックステストで分かる範囲しか試して無くて、マネージメントは金を払って責任転嫁できると安心している証左だろう。

この辺のモチベーション維持はまさしくマネージメントの範疇であって、いろいろな方法はあると思うけど例えば、バグや脆弱性などの問題は開発チームの責任であって理由は何であれそのチームが確実に対処すること、問題を少なくするのが開発チームの評価であること、一方テストチームの評価はバグ発見率で行うが一方でバグを見逃したとしても何ら責任を取らなくてよい、という体制でチーム運営したことがある。当たり前のことではあるんだけど、意外にここを明快に出来ていないチームも多い。
結果としてどうだったかはちゃんと効果検証できていない(難しい)ので何とも言えないのだけど、そうした主体性を持たせるチーム作りという発想がないんじゃないかな。
せっかく予算も十分にあるだろうに、もったいない。
方向性のない過保護は結局主体性を腐らせてしまうのだと思う。

一方で経営層とかは、テストチームや脆弱性専門業者も入れて金を使ってるのに何で??とか思って下に当たったりしてるんだろうね。ご愁傷様です。
そういう会社や組織を変えるにはどうするべきなんだろう?と以前考えたことがあるけど、今でもよくわからないです。

2009-11
05
02:03:00
twitterハジメマシタ


と言っても以前から別のネット人格ではやってるんですが(笑
以前取って塩漬けにしてたこっちのアカウントを思い出したので引っ張り出して綺麗にしてみました。
twitter.com/rocaz
ソフトのリリースをツイートするぐらいかもですが、宜しければフォローお願いします。
# でもバグとか質問とかは情報共有の点からはコメント欄の方がいいかも知れません。

2009-08
28
01:35:00
NokiaからSIMにチャージする決済サービス


以前から少し話題が出ていてどうやって実現しようとしているんだろうと思っていたんですが、なるほどSIMをストレージ利用するんですね。
Nokia、銀行口座不要のモバイル決済サービス「Nokia Money」発表

ユーザーは携帯電話の番号を使って、個人への送金、小売業者へのサービスや製品の代金の支払い、公共料金の支払いなどをいつでも行えるという。プリペイドSIMカードにチャージすることもでき、銀行口座を持っていなくても利用可能だ。キャリアを問わず、どんな携帯からでも利用できるようになるとしている。

最近の世界不況でNokiaも前年比売り上げが25%減だとかということでしたが、だからこそ引きこもるんではなくて、新たな収益源を作り出す、という動きなんでしょうか。
日本企業では生まれない発想ですね。
それにしても、SIMをこうした秘密情報の格納先として使うというのは、そもそもSIMが考案された時から想定されていたと思いますが、具体的かつ大規模なシステムとしては初かも知れませんね。
ポイントは多分搭載アプリさえ対応できればNokia以外でも対応できそうな点。仕様がオープンにされればいいですね。
iPhoneをおサイフケータイ対応にという話もありましたが、この方式ならiPhoneでも何でも簡単に決済端末化できそうです。
しかしもしこれが広まると、今度はおサイフケータイがガラパゴス化しそうです。
非接触カードとしてはいいんだけど、携帯を使った決済システムとしてはSIMを利用してキャリア(場合によってはメーカーも)横断な方がコスト面でもメリットがあるし、技術的にも素直です。
唯一世界標準化を期待されていたおサイフケータイ技術まで駄目となると、日本はますます閉塞化して弱るかも知れんなぁ。

2009-02
13
00:45:00
Googleのペイパーポスト問題は何を問題にしないといけないのか


一昨日の記事では書き足りない気がしたので追記してみる。
そもそも今回のGoogleのペイパーポスト問題への様々な言及を見るに、せっかくなので乗っかってもうすこし明確なことを残しておきたい。
こんな辺境のブログだけど、少しでも声を上げておこうと思う。
一昨日の記事で書けなかったのは、そもそものペイパーポストに対する是非だ。
以下、目に付いたあたりのブログ記事。
Google、ペイパーポストのブログマーケティングで謝罪
GoogleのPayPerPost騒動の議論に思うこと
Google Japan、マーケティングと倫理観の憂鬱

これ以外にもかなりのブログやSBMで言及されている。
けれど僕の感覚からすると、それはちょっと違うんでないの、という意見も少なからずある。
無論それはそれで意見だし感想なのだけど、そういう層に向けてもう一度どうして問題視する人は問題視するのかまとめてみる。

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