年末だなぁ。ってのはやけにテレビが面白くて感じることが多いですよね。
ということでふと気が向いたので僕もちょっと来年2011年(あるいはそれ以降?)に起こりそうな変化というか展望についてちょっと考えてみました。予想と言うほどでもないしもちろん予言でもなく、僕自身が期待している分野の話と言うことで。
因みにモバイル・IT混在です。 Continue reading
年末だなぁ。ってのはやけにテレビが面白くて感じることが多いですよね。
ということでふと気が向いたので僕もちょっと来年2011年(あるいはそれ以降?)に起こりそうな変化というか展望についてちょっと考えてみました。予想と言うほどでもないしもちろん予言でもなく、僕自身が期待している分野の話と言うことで。
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よく「日本の携帯キャリア構造を垂直統合と言われるがAppleこそ垂直統合ではないか」「Appleは日本のケータイ業界を参考に垂直統合戦略を組み立てた」などという人がいる。
しかし個人的には果たして日本のキャリア構造とAppleの戦略を同一視し、更にはそれを理由に日本のキャリア構造について肯定的に捉える(または言い訳に使う)論法には反対だ。
また更にはそれをして「勝てば官軍、負ければガラパゴス」とまで拡大解釈する向きもあるようだ。
ここではその「Appleこそ垂直統合・ガラパゴス」主張について反論をしてみようと思う。
IS01がAndroid1.6からバージョンアップされないことになってちょっとしたお祭りになった。
そもそも0円端末/8円運用が注目されていた矢先の発表で余計に注目を集めることになったことだろう。
しかし0円で買った人はともかく、発売直後にそれなりの価格で買った人も大勢いたはずで、2.1への移行に期待していたとしたらそちらの方がよほどショックなことだっただろう。
OSバージョンアップが出来ない、という残念な決定は別に国内メーカーに限らず、HTCでもMotorolaでも実は海外勢でもあることだ。ソニエリのXperiaが1.6から2.1へのアップグレードに半年ほどかかりユーザーをヤキモキさせたのも記憶に新しいところだろう。
こうした理由は単純に新しい今後のOSの求める性能や機能などが原因でそのハードウェアでは対応できないという理由が大半だとは思うが、一方で日本メーカーには今後更なる足枷となる原因が潜んでいるとも思う。それが「ガラケー機能」の搭載だ。
一般にこれまでキャリア各社は「始めにハードありき」のサービス展開を目指してきたと言える。着うたもそうだし、また「ガラケースマートフォン」の標準機能となりつつある、おサイフケータイ・ワンセグ・赤外線通信も当然そうだ。
しかしその前提はスマートフォンの登場と浸透で徐々に崩れ去ろうとしている。
OSと開発環境はGoogleが準備し、Android端末における基本的なハードウェアスペックの範疇のようなものも国際的に熟成されつつありこれを外れる調達と製造のコストは馬鹿にならなくなるだろう。
その上上記のような「最新OSへの対応速度」というものが端末やメーカー/キャリアの魅力に付加されるようにもなってきた。
当然特殊なハードウェアを国内機に限って使い続ける限り国際調達力はつかないし、ハードウェアと最新OSに合わせたドライバー・アプリ開発は製品開発サイクルの冗長化つまり競争力の阻害を招くだろう。
ルールは変わった。ならば対応もそれに応じて変わらなければならない。
そこで僕の考えはこうだ。ガラケー機能は今後如何にハードウェアから脱却できるかが今後も生き残れるかどうかの鍵となる。
例えばおサイフケータイ。既報の通り、海外勢では同等の機能を目指してNFCにより近接無線通信を行うことになるだろう。またハードウェア的にも日本のように端末内部にFeliCaのようなハードを仕込むのではなく、SIMカードに内蔵させる方向であるらしい。Androidではすでに次期バーションでの採用が決定しており、またiPhoneでも同様の対応がされると聞く。
おサイフケータイの機種変更時の煩わしさは誰もが経験して評判も悪いところだが、それは端末本体に機密情報を格納するという方法を取っているからだ。これがSIMカードに変われば理論上は単にSIMを入れ替えるだけでおサイフケータイ機能も含めた機種変更が行える。よくよく考えるまでもなくこちらの方がメーカーにとってもユーザーにとっても合理的だし日本では何故その方法が取られなかったのか非常に不思議だ(というか、恐らく単純にFeliCaを売りたかった都合なのだろう)。
この場合端末にとってはSIMカードとのインターフェースさえ定義されていればいい。そしてそれは恐らくOSが吸収することになるだろう。機種ごとのドライバーなどは必要なく、あとはおサイフケータイを利用するアプリのみが開発され続ければよい。
もちろんNFCをベースとしたビジネスモデルがどうなるのか、どのような普及をするのかはこれからの課題だ。
しかし例えば一例を挙げれば、海外ではすでにこのようなサービスも登場しつつある。
簡単に言えばこれはおサイフ機能をローカルからアプリそしてネット側へ移行しようという発想だ。そしてこれらのビジネスモデルが世界を席巻し始めた時、iDやEdy、Suicaなどが如何に日本で普及していようと果たしてそれに抗い続けることは可能だろうか。
日本のおサイフケータイはほとんどがローカル機器での通信にて取引を完結させる発想を持っている。もちろんよい面もある(プライバシー保護など)が逆に言えばそれをすべてクラウドで完結させるサービスが登場すればそれほどの競争力を保ち得ないのではないかと思う。
オフィス製品や大規模なERP製品が今まさに徐々にクラウドサービスに吸収されつつあるように同じことが起こりえるのではないか。
その足かせとなるのがやはりハードウェア依存ということだ。ここから如何に脱却しネットワークへ主軸を移し端末依存を止めキャリアやメーカーの壁を脱却しない限り、そもそもおサイフケータイの各サービスは生き残れるかどうかの瀬戸際に立たされることだろう。
ワンセグについて、実は理論的には最も対応は簡単だ。ワンセグ放送のIP再送信を認めればよいだけだ。そしてそれを再生できるアプリを搭載する(マーケットから自由にダウンロードできる)だけだ。
そもそもワンセグ放送は携帯キャリアというよりは総務省と放送業界の強力な後押しで始まったに過ぎない。そしてデジタル放送始めIP再送信を阻んでいるのは通信と放送の分離政策および著作権行政だ。(放送法上一部の免許では特定地域にしか放送できない、などの制約がありボーダーレスなIP通信と馴染んでいない)
この問題はいつも多数の受益権者が絡みなかなか進展しないが、例えば既に海外のテレビ局が次々と行っているようにオン・デマンド放送を、しかも海外拠点から日本向けに行う企業が出てきたら果たしてどうなるだろう。インターネットには国境は無くまた日本の電波法・放送法を盾に海外の企業へ影響力を及ぼすのは国際司法上かなり無理があるだろう。
とは言え必ずしも悲観すべき状態ではなく各種実証実験なども細々とではあるが行われているようだが、大きな判断を速く下さなくてはこの分野さえ海外勢との競争に苦しむ事態に陥ることだろう。
赤外線機能に関して、逆説的だが果たして「赤外線機能が欲しい」と考えるユーザーは果たしてどれだけいるのだろうか。そう、ポイントはそこではない。ユーザーは赤外線機能ではなく、「アドレスの交換機能」が欲しいだけだ。
特別なハードウェアからの脱却という意味では、赤外線センサーを使用する必要性は全くない。例えばBluetoothなどを用いてアドレス交換を行うアプリも広く知られており、QRコード読み取りというのも一つの方法だろう。
従来のガラケーとの互換性という意味では最近のガラケーでもBluetoothは一般化しつつあり、逆にガラケーにそうしたアプリを搭載するのも一つだろう。
そしてまたAndroidやiPhoneもそうであるようにそもそものアドレス帳機能はローカルに隔離されているよりもクラウドで管理され複数の機器で共用できる方がよっぽど便利だ。この分野も単に赤外線機能などに止まらず、いかにクラウド対応を推し進められるかがポイントとなっていくだろう。そしてやはりまたそれはガラケー自身においても同様である。
何故このような極端に見える(かも知れない)サービスの再編が必要なのか。ハードウェア依存が「悪」なのか。それはスマートフォン、そもそもモバイル機器が宿命づけられている「ネットワーク親和性」故だ。
これまでキャリアがすべてのサービスを決める「牧歌的な」時代であればサービスがハードに依存していようとアプリだろうとクラウドだろうと関係なかった。しかしそうしたコントロールが行えなくなることは端末一体の訴求力をサービスやクラウド連携と言ったネットワーク指向性の高いサービスへ移行せざるを得ないことになる。でなければ既に述べたようにハードが足枷になり競争力の低下とサービス品質の低下を招くだけだ。
「日本発」のこれら「特異な」サービスは遠からず市場からの撤退を迫られることだろう。実際、例えば着うた/着うたフルはスマートフォンの浸透に伴い徐々にそのプレゼンスを無くしていくことだろう。それを見越してかLISMOなどのサービスはアプリとして再編されだしているように思うが、それがAndroidマーケットでの楽曲販売やAmazonのDRMフリーサービスあるいはiTunesStoreなどとどこまで同じ土俵で戦えるかはまだ未知数だ。何しろLISMOなどはそのキャリアでしか使えないのだから。
それを防ぎたいのであるなら、如何にこれまでの端末・回線・サービスの不可分一体サービスをクラウドへのみに移行していけるかにすべてはかかっているのだと思う。
だが果たしてこれまでの既得権を守りたいだけのキャリアや業界がそれを理解できるか。成功体験に浸りすぎた業界が「イノベーションのジレンマ」を自力で克服できるだろうか。
もしかするとようやく理解できた時には、既に日本としてのメリットは何もないサービスばかりが日本国内を席巻した後かも知れない。
各キャリアから2010-2011冬春モデルの発表が出そろって、皆さんどれを買うかわくわくされていることと思います。
僕も例外ではないんですが、一つ特筆すべきはSH-03C/IS03/003SHといった同一メーカーの兄弟機が一斉に主要キャリアから発売されるということ。もしかしたらこれって史上初めてのことではないでしょうか(少なくとも今世紀以降では。2Gの頃にはあったのかも知れません)。
そもそも各キャリアは独自のサービスとハード的にも強く結びついた端末を出してくるというのがこれまでの建前であったわけですがそれが一部とは言え崩れ去ろうとしつつあります。
これはあまり喜ばしい理由によるとは思わないのですが、つまりは「ガラケースマフォ」を日本キャリアのためにわざわざ作ってくれるメーカーが国内にほとんど無くなってしまい特定のメーカー(ここではシャープ)に集中してしまったこと、Androidベースのスマフォであるためベースが同じにならざるを得ないこと、がその理由でしょう。
もしその端末が気に入っていれば今度はどのキャリアにするかが今後は大いに悩ませることになるかも知れません。
(その点国際機と言われるXperiaやGalaxyシリーズ、Desireシリーズなどはうまくキャリアの棲み分けが出来ているようです)
これは一見するとキャリア毎の端末の差異が無くなりつつあり逆に選び方が難しくなったと思えるかも知れません。
そこでここでは発表資料を中心にスペック面と保有コスト面を中心にキャリア毎に比較をしてみたいと思います。
これはあくまで SH-03C/IS03/003SHでの比較ですが、場合によってはこうした差異の無くなりつつある状況でのキャリア毎の戦略を表している、とも言えるかも知れません。
なお内容の正確さには配慮したつもりですが、事実誤認などありましたら指摘いただければ幸いです。
最初に再度強調しておきますが、これは「とある件 #librahack」に関連しつつも、とある関係先に再度「個人的に」「一般論」として考え方を確認してみた話です。
あくまで、 最近起きた具体的な事案についての具体的な話ではありません。
再度電話して確認したところ「あの書き方では県警が特定の事件について語ったと読まれてしまう」「あの事件について具体的に話を聞いたとの公表の仕方であれば一切お話しできない」「具体的事案についてであれば取材なので私の立場ではお話しできない。別途書面で質問を」と言われ、僕自身は「個人的にお聞きした」「一般論」と強調して書いたたつもりですがどうやら幾つかほかにも電凸があった模様もあり困惑されていた雰囲気もあり、具体的な事案情報のように捉えられるのを大変懸念されていたので、再度ここに強調してお伝えするものです。
ということで先方にお約束もしたので、ぜひあの事件からは離れて一般論的な話として、高所要所よりお読み下さい。
お話しをお聞きしたのは前回と同じ所属部署の同じ方です。という事情があったにも関わらず再び非常に真摯に長時間お話し頂きまして、大変感謝致します。ありがとうございました。
さて再度電話してお聞きしたかったのは皆さんからも少し疑問の声が上がっていた「偽計業務妨害罪には故意が必要とは書かれていない」という部分について。
基本的に議論ではなくお話しをお伺いするという姿勢で臨んでいたのと、その際僕の勘違いだっけ?などとも思ったので当時はそのままスルーしてしまったのですが、いろいろその後の議論も読み自分でも考えるにやはりここだけは聞いておかないと重要なポイントなのではないかと思ったので、本当はもうかけるつもりは無かったのですが、もう一度だけ電話して確認してみました。
ポイントを羅列しますが、あくまで僕自身の捉え方の部分でしか無いところもあるかと思いますので、その点もご注意下さい。
色々話が飛んだり混迷もしたので物足りない部分や不明な部分もあると思いますが、以上でしょうか。
議論に先入観を植え付けたりこの立場からリードもしたくないので極力ここでは意見は差し控えたいと思いつつ、一点だけ。
会話して感じたのは、警察の立場でぶれていないのは「被害が出ており法律上立件が求められているのならば動くのは当然」との感触が端々に感じられたことです。会話でも一部出たのですが、「罪刑法定主義」とのことです。
一般論として(他の悪質な例で考えれば)当然でありますし、裏返せば「ネット特有とされるルールや習慣は新規参入者やネットに詳しくないとされるものに受け入れられていない・共通認識されていないという主張に対しどう抗弁していくのか」「今回の件は偽計業務妨害罪にそぐわないのだとすればどう法整備や法実務に反映していくべきか」「ネットのルールや事実をどう法的根拠付けしていくべきか(それにより、条件によって阻却事由を構成していくか)」という点かと感じます。 つまり条件が揃ってしまえば警察が動き出すのはある意味当然(当然法実務での阻却要因はあり得るとしても)という考え方かなと感じました。
少なくとも「毎秒何回までならいいのか」「業者のシステム構築能力が悪い」「業者が技術的にDoSなどではないと判断すべきだった」 論ではない(それはそれとして別の議論としてはあり得ると思います)のだと思います。上記からもそうしたことは仮に証明・釈明されても「この論法の中では」全く役に立たないことは理解しておくべきかと思います。
一般論として紐解いても、@librahackさんが20日かかっても抗弁し切れなかった要因が見え隠れするようにも感じます。
以上です。
因みに僕自身は自分なりの議論ポイントの方向性は見いだせたので、もう電話はこれ以上しません(多分)。会話内容についての疑問・質問についてはある程度お受けすると思いますが、より深い部分についてはぜひ各々で問い合わせするなどそれぞれでの出来うる範囲での行動をお勧めします。
(追記 19:55) 誤読されうる箇所の表現を何カ所か修正。ペースは変えていません